さすがにそんな冗談も言っていられなくなったのは午後6時すぎ。何度目かの「130超え」の後、いよいよ分娩室に。夫はみきさんの傍らで見よう見まねの「ヒッヒッフー」。そうしている間にも、まわりでは着々と分娩の用意が進められていきます。
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異常に気が付いたのは痛みに耐えるみきさんでした。
「す、すいません。うちは立会い出産じゃないんですけど」
「えっ!違うの?」
看護婦さんたちはひどくびっくりしています。そりゃそうだ。早朝からぴったり寄り添ってて、あげくに「ヒッヒッフー」とかやってりゃ勘違いもするよな。
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