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底編みはさほど問題なく出来ました。腰立ち以後は四つ目のヒゴ3本飛ばしで編み進みますが、壷型でなくお碗をイメージしますのでヒゴを絞るわけにいかず、ふんわりと開き加減の形を保つのが難しく、一計を案じました。竹で輪っぱを作り、底板に固定した針金で支えて型として籠を固定し、編み進める事にしたのですが、先生は呆れた物言いで、「ヤメテヨー、」と言いました。プロはこんなことはしないでしょうね、きっと。
編むこと自体よりも編目を揃える作業に大変な労力を要しました。 縁仕舞いは8目飛びの巻縁をしてから、縁巻竹を内と外にあてがい籐で縛り仕上げました。 最後に手を取付けて完成です。 製作途中は何か洗面器のように思えましたが、完成してみると結構見栄えもするし、細かい目がなんとも軽やかで涼しく写り、気に入った作品に仕上がりました。 06年10月 名古屋市の守山区民展に工芸部門で出品し、奨励賞を受賞しました。 |