保険と自費
皆さんは歯科にかかるとき、歯科以外の病院にかかるときにはあまり感じない心配をされますね。
「私の治療は保険がきくのかな?」  
保険治療の建前では、すべての治療が保険でできるはずなのに。

現在の保険治療は日本国憲法第25条の精神にのっとって定められています。

《 日本国憲法第25条 》
すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

そしてたいへん理解に苦しむ話ですが、国民の医療費は医科、歯科、薬科で取り分が決まっています
医科が8割近くを取り、残りの2割を歯科と薬科で取り合うという形です。
今までは歯科が2番手だったのですが、とうとう薬科に逆転されて歯科の取り分は医療費全体の
1割以下に押さえられることになりました。
その状況の中でこの歯科医院の多さ・・・・。
国民に理想的な歯科治療を保険で保証したらどうなるか?  

となると安価で材質の劣る材料での治療。古い考え方の義歯の設計。
予防やカウンセリングに対しては診療報酬を与えない。
その程度の治療しか保険で認めない。ということになっているわけです。

もちろん患者さんのご自分のお口に対する価値観はさまざまです。
洋服を買うときにスーパーのワゴンセールで充分という方もいらっしゃれば
私はあのブランドのあのデザインじゃなきゃ・・・という方もいらっしゃるのと同じように。


最低限度を保証された治療と最善を目指す治療。
その違いをお話してみたいと思います。

              虫歯の詰め物


前歯の詰めるだけで済む虫歯の治療は基本的にプラスチック(レジン)を詰めるので
保険の範囲内の治療でOKです。
ところが奥歯の治療となると噛み合わせの力がかかったり、磨耗や破折の
問題が出てくるので材質選びは重要、
健康保険ではプラスチックを接着で詰める方法、アマルガム、
12%金パラジウム銀合金のインレー(型を採って作る方法)が認められています。
ニッケルクロムなどというとんでもない金属も使えるところが保険のすごさ!。
人間の歯の治療に使っていいんでしょうかね・・・・・。
私は左の図のような虫歯で保険治療ならアマルガムを詰めます。
                    
きちんと詰めてきちんと研磨したアマルガムのもちのよさはなかなかのものですよ。
欠点は錆びること。 詰め物の端っこの厚みが足りないと破折もします。
それでもレジンと比べると歯を守ってくれる力は、格段にこちらが上です。

「持ちは悪くてもレジンの方がいい」という方はおっしゃって下さい。
治療方法は患者さんが決めるものですからね。

最近では歯の色に近い詰め物やかぶせ物の材料として、
ある程度の強度と耐久性を備えた
ハイブリッドという材料ができましたので、
保険診療ではできないのですが、症例を選んで
(歯軋りや食いしばり癖の少ない患者さんで)
使用しています。
見た目の気になる方はご相談下さい。



型を採って詰める治療(インレー)


                   健保適用 パラ合金



                  自費診療 ゴールド

何が違うの??      ですよね。
見た目だけではわからないところが面白いところ。
目ざとい方は模型の色が違うのにお気づきでしょう。
自費診療では型を採る材料も、模型を作る石膏もゴールドの精度を出すために
最適な材料を使うことができます。もちろん技工士さんも違う人。
保険で使える金属の精度では、そこまでの材料を使ってもゴールドほどの精度は期待できません。
できてきたものを歯につけるときには、詰め物と歯を完全に密着させるような操作も行えます。
装着後はご自分の歯と調和した磨り減りが期待できもちろん錆びることもありません。


                     
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