返詩40



どうして私の言葉を信じてくれなかったの


他の誰でもない 貴方が好きだったのに
ただひとり 貴方が好きだったのに


貴方が居なくなってから世界が色褪せてしまったの
記憶だけは鮮明なのにね


貴方は今どうしてるのかな
元気にしてるかな
風邪とか引いてないかな


こんなにも好きなのに
会いたいの 会いたいよ




桜がきれいだと言った君


でも僕に言わせてみれば
その時の君のほうがもっともっときれいだと思った


でもそんなこと照れくさいし
きっと君に笑われるだろうから
絶対に言わないけれど


それに 言葉が全てじゃないからさ


君の小さな身体をぎゅうと抱きしめる
それだけで君にも伝わると思うんだ


だって僕の腕の中で振り返った君の頬がね
桜よりも染まっているのを見たから


桜がきれいだね




私は私らしくありたい
私に嘘はつきたくはない
私に素直で接していたい


何が本当か真実かだなんて分からない
けれど私は私を信じていたい


その果てにある道を歩むということ
不安も困難も恐怖もあるでしょう


でも大丈夫
私が選んだ道だから



気づいて欲しい
君が憎いんじゃない
君を愛しているんだ


赤く染まることは恐怖ではない
寧ろ喜びなのだ
歓喜なのだ


もう離れることはない
僕が君の全てを受け入れてあげるから


ほら 鋭く狂気に光るものが君の身体に
深く深く 美しく




自分は無力でしかない
何故早くそう気付かなかったのか


叶わないと分かっていながらも
止まらないこの想い
駆け上るように加速してゆく


どうすればいいというんだ


もう後戻りは出来ない
握りしめた拳の中にあるのは
片道一生分の切符だけ