返詩45



後悔しています、と言ったら
貴方はどう思いますか


背中を押してあげたのは私なのにね


貴方の笑顔を守りたかったから
ずっと笑っていてほしかったから


この気持ちに嘘はないです
でも心のどこか 冷えていくの
悴んだ指先のように
少しずつ浸食してゆく


後悔しています、と言ったら
貴方はきっと困った顔をするでしょう


だから
何も言わない


いつか積もった白さのように消えてしまえばいい
私も涙も後悔も




消せない罪を背負いました


消えてなくなれば全てが終わると思っていた私
なんて愚かな思考よ


周囲を悲しませて迷惑かけて
これが正義だの真実だのと 戯言を


きっと罪が償われる日なんて来ない
報われる時なんて訪れない


失ったものは二度と還っては来ないのだから


分かっているのは罪の深さだけ
彷徨い続けるしかないということだけ




愛したかった


何もかも投げ出していい
貴方が傍に居てくれさえすれば
、そう思えなかった


貴方を愛していなかった訳じゃない
でも私にとって貴方は、やっぱり貴方でしかなかったの


中途半端が一番傷つけると分かっていたから
さようなら、と


降ってくる粒は貴方の涙なのかも知れない
決して人前で弱い部分を見せない貴方
貴方の代わりに泣いているの?
それとも
私の代わりに泣いてくれているの?


愛したかったんだよ
愛したかった




包み込んでくれるような優しい愛
殺めてしまうような歪んだ愛


真逆の愛
でも両方とも愛
愛しいと思う気持ちは一緒


どの愛が正しいかなんて
きっと誰も決められないし
答えも無いんだろうね


人それぞれの愛のかたちがあるのだから




あなたの傍に居たい
たったそれだけのことが私を動かしているの


恋って楽しいことばかりじゃない
辛いことだって悲しいことだってある


それでもね
やっぱりあなたが好きだから


傍に居たいの
傍に居させて


私はあなたに恋をしたことを
すごくすごく嬉しく思います