返詩48



迷子になってしまうよ


いつも私の手をひいてくれたでしょう?
あなたがいなくなったら前に進めないよ


だって私は あなたが思ってるほど強くない


光をなくしてしまったら
暗闇の中からは出られない
その先に出口はない




今でも時々思い出すんだ
あの日の思い出を

小さな僕らの小さな願い


君は嘘をつくのが下手だったね
分かってたんだ
もう気付いてたんだよ


でも傷つけたくなかったから
失いたくなかったから
頷いて願うことしか出来なかった



あれから毎年線香花火をする度に思い出すんだ
小さな僕らの小さな願いを



僕は幸せです


君と出逢って僕は変わることが出来ました


前よりううんと強くなりました


今では思いっきり笑えるようになりました
我慢せずに泣けるようになりました


全て君に出逢ったおかげです



今度会うとき君は
僕が知っている以上に素敵になっていることでしょう


でもその時僕は
君が知っている以上に強くなっていることでしょう


そして
以前と変わらぬ笑顔で会えたら
、と心から僕は思うのです



私にとってあなたは
眩しすぎるほどだった


ちっぽけな私にはあなたはまるで遠い存在


いくら見つめても視線が交じる事など無い
いくら叫んでも声が届く事など無い


分かってはいてもあなたの背中を追いかけてしまう



あなたが空なら私は小さく浮かぶ雲でいい
たくさんの中の欠片でいいから


いつかあなたが私に気付いてくれる
そんな日を夢見ながら
ぷかぷかとあなたの空を漂う私




あの日の私
逃げ出すことしか出来なかった


誰よりもあなたを思う気持ちは強いのに
心の弱さ故に伝えることが出来なかった


あんなにも大好きだったのに
心から大切だって思える人だったのに


でもね
あなたに出会えたことに後悔はしてないよ
このあなたへの想いを知らないまま生きていくなんて
私にはきっと考えられなかっただろうから


辛いことも悲しいこともあったけど
その分だけ幸せなことも嬉しいこともあったから


今でもあなたを想う気持ちは変わらない
私の心の奥底でひっそりと呼吸をしてる


その呼吸が止まった時
きっと私の呼吸も止まってしまうんだろう