返詩53



いつだって貴方は優しかった


困っているときには誰よりも先に駆けつけてくれて
頑張ったときには一番に「頑張ったな」って言ってくれた


気づかなかったの


自分ばかりが幸せで
ちっとも貴方のことなんて考えていなかった
分かってるふりして
真実を見ようともしなかった


ばかね
もう貴方は傍に居ないのよ
叶わないことが分かっていながら
それでも想い続けるというの?


神様
この涙が真実でないというのなら
何を真実と見ればよいのでしょうか




じっと息を潜めて待つしかなかった


漂う空気は私にとってまるで猛毒
深呼吸なんてしたら
心臓が止まってしまいそう


心があるから こんなにも辛い
全て消えてしまえばいいのにね


でも不思議と涙が溢れてしまうのは
やっぱり生きているからなのかな


私は存在している



いつしか汚れてしまった世界
あの日のあたし達は何処へ行ってしまったんだろう


汚い空気に晒されて
自覚しないままに淀んでゆく


鈍った感覚は脳を腐らせて
全てを変えてしまったのね


いつしか汚れてしまったあなたとあたし


でもきっとそれは世界のせいじゃなく
そうさせてしまった自身の所為




好きだよ、ずっとずっと。


あなたは知っているのかな
私の心はあなたでいっぱいだということを


あなたの言葉に一喜一憂する私


時には落ち込んだりするときもあるけれど
やっぱり心はあなたで満たされています


日々の何気ない会話や出来事を
私と一緒にいるこの瞬間を
忘れないでほしいの
大切に心の中に留めていてほしいの


ずっと一緒に居たいです





自分に嘘をつけなかったの


優しくしてくれるあなたが傍にいても
たとえそこに笑顔でいる私がいたとしても
どうしても気持ちがあいつに向かってしまう


あいつの笑顔を見て
やっぱり好きだなあ、って


諦められないよ
だってこんなにも心が震えてる


絶対振り向かせてみせる
あなたに失礼のないようにも
そして自分自身の為にも