幸明の徒然旅行記    =韓国旅行編=
  
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  はじめに、

     振り返れば30年ぶりの韓国旅行になりました。30歳半ば頃仕事で訪問して以来のことです。
  当時は朴大統領の軍事政権下、ソウルの夜は暗く、外出禁止令が発令されていました。
   朝ともなると、オンドル用の練炭を山ほど積んだリヤカーの引き売りが往来していました。
もう、今はそんな姿はなく近代的な高層ビルの合間を国産の高級車が走っています。
 今回の旅は、韓国の地方を巡り、秋の紅葉を楽しみつつ史跡を訪ねることにしました。
ほとんどが観光バスに乗っての旅になりましたが、訪れる先々でその土地の人との
ふれあいがあり、その土地ならではの韓国料理も堪能できました。
 以下は写真で辿る秋の韓国です。ご笑覧頂ければ幸いに存じます。

 2011年11月吉日

 
    旅行日程(平成23年10月23日〜27日)
 第1日目(10/23): 中部空港発空路、ソウル(仁川)へ(OZ121)
           世界遺産、水原華城見学後バスにて古都慶州へ
           夕食は、慶州発祥の骨付きカルビ

 第2日目(10/24): 朝食は韓国式朝定食、世界遺産石窟庵、及び
           世界遺産仏国寺見学。安東に移動、河回村観光。
           その後丹陽へ、夕食後音楽噴水とイルミネーション見学

 第3日目(10/25): 朝食はカルビタン、忠州湖遊覧船にて紅葉見学後、平昌へ
            昼食後韓国一の紅葉の名所、雪岳山へ。
           ロ ープウエイにて権金城へ。 
           韓国三十三観音のひとつ、洛山寺を見学。
           夕食は、松茸プルコギ

 第4日目(10/26): 朝食は雪岳山名物、豆腐定食。
           一路ソウルへ、途中韓流ドラマのロケ地で有名な
           アチムコヨ樹木園を観光。
           ソウル着、紅葉指定街、三清閣散策。夕食は海鮮鍋
           夕食後は、韓国一の繁華街明洞とソウルタワー見学。

 第5日目(10/27): 起床後、韓国お土産屋経由仁川空港へ、
             中部空港着(OZ122)

 

  

    第1日目(10月23日):
 
 中部空港よりアシアナ航空OZ121便にて仁川へ。
 仁川は、今や東アジアのハブ空港としての地位を
 確保し、その規模も大きく、将来性豊かな空港です。

 仁川から首都のソウルまでは車で約1時間、立地条件
 も良い空港です。

    
 
       
水原華城:

朝鮮王朝の名君、正祖イ・サン(NHKで放映中)が
1794年に築城を命じ、約3年で完成しました。
イサンは、米びつで処刑された父親の墓が
水原(スオン)にあったことから、墓参が容易なこの地
に城を築きました。 
 
外敵の侵入を防ぐため、その城壁は延々と続き、
要所には見張り台などがあります。周囲は6km弱で、
石とレンガを組み合わせた壁は日本の城のイメージには
ほど遠く、むしろヨーロッパの城壁都市を思い浮かべます。
1997年に世界遺産に登録されました。

城壁の町、水原(スオン)は一方では近代的な街並みを有し
史跡と見事にマッチングしていました。

見学ルートは坂が多く大変疲れました。でもこの旅行は、
この程度で疲れてはおれないことを、あとで思い知らされ
ることになります。

 ・・・・そして、半島南東部の古都、慶州へ

    

   
 慶州市:

 慶州は。新羅1,000年の都として栄えた町です。
 日本で 言えば、京都と奈良を併せたような、
 文化歴史遺産の町です。
 家屋の瓦は条例で黒に統一され、シックで落ち着い
 た町の佇まいです。街道筋の並木は、かつて
 朴大統領が 柳から桜に植えかえたことから、 
 春には素晴らしい桜の名所になるとのことです。

 写真は当日の宿泊ホテルです。ベランダからの景色も、
 リゾートらしく紅葉が綺麗でした。部屋は韓国式オンドル
 の部屋でベッドはなく、そこに韓国の布団を敷いて休みま
 した。 又慶州と言えば、今では韓国焼肉の定番、骨付
 きカルビ発祥の地としても有名です。

 夕食は、各種葉野菜とともにそのカルビを頂きました。
 さすがにカルビは、おかわりは出来ませんでしたが、
 その他のおかずは自由におかわりができました。
 そうそう、ご飯のおかわりは、店側も遠慮してほしい
 ような雰囲気がありました。

 さて、明日は慶州市の世界遺産を訪ねます。

   

  
 第2日目(10月24日):
 
石窟庵:

 751年新羅の宰相、金大城によって建立が開始され、
 23年の歳月を経て完成されました。金大城が前世の
 父母ののために建立したと伝えられています。当時は
 石窟寺と呼ばれていたそうです。
 その後、何百年と山深い自然の中に忘れ去られた
 存在でしたが、20世紀に入って偶然再発見されたとの
 ことです。
 戦前、その修復作業には日本が多くを関わり、仏像を
 ソウルに移転しようとの計画もあったようですが、当時の
 交通手段や地元の反対もあって、この地に止まりました。

 山門をくぐって本殿まで、錦秋の山道を約20分。
 途中シマリスの家族が、顔をのぞかせ、愛嬌をふり
 まいてくれました。

 国宝の如来座像は、なんとも柔和な御顔で、遠来の
 訪問者を迎えて下さいました。
 もちろん、写真は国宝のため撮影禁止ですので、
 絵葉書を購入し、それをスキャナーで取り込みました。
 荒い花崗岩で美しい仏様の姿を表現した彫刻の技は、
 統一新羅の仏教美術の「粋」とも言えます。
 実物の本体はそれはそれは神々しい美しさでした。
 (世界遺産登録1995年)

 山門の近くに鐘楼がありました。世界平和と安寧、
 東日本震災からの復興を祈願して、一突きさせて
 頂きました。(一突き2,000ウオン也) 

  

     
仏国寺:

 広大な境内を誇る仏国寺は石窟庵とともに、金大城が
 建立。 石窟庵が前世の父母のために建立されたのに対
 し、こちらの仏国寺は現世の父母のためだったと伝えら
 れています。境内の入り口の「寺國佛」の文字は朴大統
 領によって書かれたものだそうです。

 境内に入ると、天王門がありその脇には日本の金剛力士
 像に似た仏像が人目を引きます。そして国宝の紫霞門へ
 と続きます。

 この建物は、1973年に現在の姿に復元されたもので、
 両脇にある石橋は751年当時、そのままに遺されている
 とのことです。

 それを過ぎてさらに進むと、寺の本殿である大雄殿に達し
 ます。大雄殿には、釈迦三尊仏(釈迦牟尼、文殊菩薩像、
 普賢菩薩)が安置されています。
 
 そのほか、寺の境内には新羅仏教美術を代表する幾多
 の法堂や仏塔が立ち並んでいます。

 尚、仏国寺は韓国仏教界の最大勢力である曹渓宗の
 本山・本寺のひとつだそうです。
                   
     
                 
 
    
 韓国のお札について:


 韓国の現在の紙幣は、左の
 4種類です。
 
 余りの桁の違いに最初は戸惑い
 ますが、すぐに慣れます。

 旅行中の換算レートは
 100ウオン=8円で計算しました。
 
 慣れるコツは
 「郷に入れば郷に従え」で、韓国の
 平価基準に慣れることです。

                   
 慶州に思いを残しつつ次の地、安東に向かいます。

   

  

           

  


  
安東・河回村: 

 バスに揺られること3時間、韓国中東部の安東に到着。
 安東と言えば、河回村です。柳氏一族が600年間、代々
 暮らして来た韓国の代表的な同姓村です。瓦屋と藁葺屋
 が長い歴史の中で良好な状態のまま保存されてきました。
 
 瓦屋の家屋が、いわゆる両班(ヤンバン)のものとされ、
 藁葺は平民のものとされています。
 両班とは、朝鮮王朝時代の、官僚貴族のことで、文班と
 武班を意味しました。

 両班の屋敷は中庭を有し、建屋にはオンドル用の焚口が
 あり、冬の寒さを凌いだと言われます。

 数年前、この村を英国のエリザベス女王が訪問したことが
 あったそうです。その時のもてなしの料理が、博物館に
 展示してありました。
 その際、接待や村の説明にあたったのが、柳一族で、
 その中に、韓国のスター俳優、リュ・シウォンもいたそう
 です。 

 リュ・シウォンは、この村出身の両班の祖先とのことです。
 実家は今もここにあり、時々ファンとの交流イベントを行う
 そうです。

 村の最も高い位置に樹齢600年の欅のご神木が祀られて
 おり、願い事を紙に書いて結べば、必ずかなうとの言い
 伝えがあるそうです。

 そうそう、河回村の名前のいわれは、比較的大きな河が
 村の周囲をS字形に回るように流れていることに由来し、
 そのために外敵の侵入を防げたのだそうです。

 村の中は細い路地が入り組み、初めての訪問者は、うっ
 かりすると迷い込んでしまいそうになります。

 韓ドラの時代劇の撮影がここでよく行われるとのことで、
 秋色濃い安東の町とも、これでお別れです。

            丹陽リゾート:

 安東から北に向かってそれほど遠くないところに風光
 明美なリゾートがあります。
 
 写真の施設は地元自治体が、7,000万円をかけて作
 ったものです。カラオケに合わせて、イルミネーションが
 変化し、さらにそれにつれて噴水が噴き出すものです。 
 訪れた時は、他に客は誰もいませんでした。
 まあ、こういう施設は最初だけという感じでしょうか。
 今日はこれで終わり、よく歩きました。
                 第3日目(10月25日):
  

         

 
 昨日に続いて丹陽。昨晩はホテル到着が遅くて、部屋か
 らの景色が見えなかったのですが、朝カーテンを開けて
 その絶景に息を飲みました。

 ホテルの前は朝もやの中、湖が横たわり、周囲の紅葉は
 見事なまでに色づいていました。
 今日の最初の行程は、丹陽八景のひとつ、ダム湖を船で
 遊覧しながらの紅葉見学です。

 湖からの絶景は、言葉では表現できません。暫し、写真
 をご鑑賞ください!

 
 

      次に向かうのは今回の旅行のハイライトとも言うべき、
  韓国の東北地方、韓国一の紅葉の名所、雪岳山です。

  その途中の平昌(ピョンチャン)で昼食を頂きました。名物の
  タラの干物とスープです。昼食とは言え、食材は豊富で、
  何より多くの人と一緒に食べるのがおいしいですね。

  そうそう、平昌は2018年冬季オリンピックの開催地に
  決定しています



  



   
 


 
 
 雪岳山:

 韓国語で「ソラクサン」と発音します。秋色染まる韓国の
 国立公園です。東に日本海(韓国では東海という)が迫
 り、一気に山岳地帯に進みます。
 公園内には、新羅時代から続く由緒ある新興寺とその境
 内には大仏様が鎮座します。
 ウイークデーなのに、多くの観光客で賑わいを見せてい
 ました。

 まずは、公園内の紅葉を紹介します。


   




さて、いよいよロープウエイにて権金城(クォンクムソン)
 という岩山に登ります。
 そうそう、雪岳山の名前のいわれは、花崗岩の峰々が
 いつでも雪が積もったように白く見えるところから雪岳山
 と言われるようになったとされます。

 ロープウエイの所要時間約5分、さらにそこから20分ほど
 で頂上近くの岩場に到着します。頂上には韓国の太極旗
 が立てられています。そこから見る景色は、遥かに日本海
 が見通せ、さらに雪岳山系の山並みが一望できました。

   


      
 洛山寺:

 美しい紅葉の国立公園と別れ、次は韓国三十三観音の
 ひとつ、珍しくも海辺に建立された観音様を参拝します。 

 高さ10mはあろうかと思われる観念様は、夕陽を背に
 受け東の日本海を見据えていました。その姿は優しく、
 尊く感じたものでした。


 
  
   今日のスケジュールは、
    全て完了しました。

  夕食は秋の味覚、松茸入り
     プルコギでした。 
 疲れた体に韓国製のビールが
      沁み渡りました。
  



  
          
  第4日目(10月26日):
アチムコヨ樹木園

 そろそろ旅の疲れが出てくる頃です。特に、今回の旅は
 時間に追われ、あわただしいスケジュールになりました。
 ツアーに参加した他の人たちも、同じ感想でした。

 さて、今朝は首都のソウルに向かって出発です。途中、
 韓流ドラマのロケ地で、紅葉の綺麗なアチムコヨ樹木園
 に寄ります。

 アチムコヨとは、「朝の静寂」と言う意味だそうですが、自然
 を生かした庭園は、まさに口をつぐむほどの美しさです。

 本庭園は個人所有とのことで、設計は大学教授が行った
 とのことです。公園内はテーマごとにハーブ園、盆栽園等
 もあります。

 関係者は世界に通用する庭園を目指しているそうです。
 ただ、公園に至る道路は、観光バスが通るには狭くて、
 凸凹、天然そのものでした。まずはアクセスの整備を・・・。
                                 
   

        
ソウル:
そして、春川経由ソウルに到着しました。
 30年前の面影は全くなく、近代的大都市に変貌していま
 した。

 今回の旅のテーマらしく、イチョウの紅葉が美しい三清洞
 界隈を散策しました。

 このあたりは、大統領府・青瓦台に近く、その日がソウル
 市長選の当日であったことや、対アメリカとのFTA締結
 に反対するデモを警戒しての警備が厳しく、市内は緊張
 した雰囲気がありました。 

 最後の夕食は、定番の海鮮ビビンバ。
 その後は、オプショナルツアーに参加。ソウルタワーと
 明洞(ミョンドン)の散策です。

  
     
         


      

            
 第5日目(10月27日):

 今日が韓国最後の日となりました。ホテルチェックアウト
 午前5:30です。

 途中、お土産屋さんに寄って、仁川空港へ。
 9:10発アシアナ航空、OZ122便にて中部空港に到着。
 ・・・・・無事帰国しました。 

 ご覧頂きましてありがとうご
ざいました。   ?????    カムサハムニダ