お酒情報


第2話 幻のテキーラ

 3〜4年前から捜し求めているテキーラがあります。
 その頃、「飲み屋情報」でご紹介した「single bar simon」で見かけ、注文したり、他の酒屋で探してもらったのですが、ついに手に入らず、現在に至っています。
 品名は、「PORFIPIO」メキシコ産500MLで、そのボトルは、陶器製で、ひょうたんをかたどっているということですが、かわいい動物のようにも見えます。「simon」のマスターによると、どうやら1〜2年しか出回らなかった記念ボトルの一種ではないかということです。
 なんとかどこかで手に入れたいものです。
 



         
<テキーラ雑学>
メキシコ原産の竜舌蘭の一種であるアガベ・アスール・テキラーナを原料とし、そ の茎を糖化、発酵、蒸溜させてつくられるスピリッツがテキーラです。

         
     <アガベ・アスール・テキラーナ>

長くメキシコの地酒としての位置付けでしたが、カクテルの名品“マルガリータ” の登場によって、世界の4大スピリッツとしての地位を確立しました。


テキーラの語源
産地の名(メキシコのシェラ・マドレ山脈の北側に位置するハリスコ州・テキーラ 村)に由来します。

一説によると18世紀の半ば頃(スペインの統治時代)、メキシコの西北ハリスコ州、 テキーラ村にほど近いアマチタリャの地で大きな山火事があり、焼け跡には黒こげ になったマゲイ(竜舌蘭)がごろごろ転がっていました。あたり一面に漂う芳香を 不思議に思った村人がその1つを押しつぶしてみると、中からチョコレート色の汁 が滲み出し、それをそっとなめてみると上品な甘さがあったとのこと。マゲイの株 が山火事の熱で砂糖に変わったのです。
スペイン人はこの汁を絞って発酵させ、蒸溜し、無色のスピリッツをつくりました。 その後、蒸溜工場は良質のマゲイを求めてテキーラ村に至り、ここがテキーラの本 場となりました。

テキーラの近代的な蒸溜が始まったのは1775年。また、この酒がメキシコの国境を 越えたのは1873年といわれています。
メキシコの地酒的存在であったテキーラは1968年、メキシコオリンピックをきっか けに世界中で親しまれるようになりました。また、テキーラを一躍、世界のファッ ショナブルドリンクに押し上げたのはカクテル“マルガリータ”(1949年カクテル コンテスト入選)の登場です。そして、現在テキーラは1980年代のスピリッツとい われ、注目を集めています。
                          (2000/3/10)