★ホテルクワイエットさんのイタリア旅行レポート(その3) 2004.12〜2005.1★


 さて、2日の朝ですが、Spaにてオイルマッサージを受けました。1時間で、45ユーロでした。
昼食はピッツェリアで、ピザ・ビール・カフェマキャートを頂きました(11ユーロ)
ハイヤーはメルセデスで快適。しかもタクシーとほぼ同料金とくれば、使わない手はありませんね。
キャステルフランコからヴェネツィアサンタルチアまでは、国鉄で1時間です(3ユーロ)。

 今日から2泊の予定のホテルダニエリ、サンザッカリア(サンマルコ広場近く)の目の前ということで、
ヴァポレット41に乗って約30分で着きました。

 ダニエリのチェックインは、ちょうどチェックアウトの時間に重なったようで、結構待たされました。
年末年始だったためか、チェックアウトしている人のビルをちょっと見ましたが、3500ユーロとか書いて
ありました(驚
お金持ちっぽかったですが、本人も驚いているようでした(笑
案内された部屋は、最上階グランドキャナル側のダブルのお部屋でした。
だんだん部屋が狭くなっているのは、最初からわかっていましたが、さすがに狭い!って思って
しまいました(笑

 日没をお部屋から見て、ヴェネツィアを散策です。

 冬の名物、アクアアルタはなんだか工事をしてなくそうとしているようです。
今回からは、残念ながら(?)経験できないかもしれません。
サンマルコ広場から、3月22日通りを通って、アカデミア橋まで歩きました。
途中、IL PAPIRO(お気に入りのお店です)でお土産を買い、
リアルト橋まで歩いて、ぐるっと一周して戻ってきました。
相変わらずヴェネツィアは狭くて楽しい街です。
アクアパッツァの場所も確認。
オーナーシェフと奥さんの姿を拝見しましたが、まだ早かったためか、お食事中でした。

 3月22日通り沿いにある、本屋さんでインターネットができます(無料)が、少し待ち時間が発生します。
一番奥の端末は日本語が使えます(読むだけですが)し、なかなか快適です。
その1Fにバカロという名前のバーがあり、そこで二杯ほど食前酒を頂きました。

 お金を払えばインターネットはわりとどこでも使うことができますが、自分のPCで使えるところを
知らないため、 いずれにしても、メールを読む程度にとどまるでしょう。

 夕食はホテルダニエリのテラッツァダニエリでとりました。
一皿目は、オードブル(アンティパスト)は省略し、ほうれん草のカネロニを頂きました。
二皿目は、子牛のレバーを頂きました。ちょっとレバーくさかったですが、美味しかったです。
食後に、バーでスパニッシュブランデーを頂きました。

 さて、明けて3日、チプリアーニのバーテンダーに薦められたトルチェッロへ行ってみることにしました。
しかし、えらい遠い・・LNとTを乗り継いで1時間半弱です。しかもなにもないところで・・・
教会が一つ、ホテルが一つ(しかも本日から1ヶ月お休み)、レストランがいくつかだけです。

 教えてもらったレストラン、Trono di Attilaで昼食をとりました。
料金もそこそこで中の中くらいの食事ができました。
魚料理が定評があるようで、夏にはガーデンで頂くことができるようです。

 ヴェネツィアはボッタクリが多いので、ちゃんと紹介されたところへいく、というのは大切ですね。
ホテルのコンシェルジュに紹介されたところで、もしボッタクリをうけるってことはないと思いますが、
もし万が一そういうことがあれば、ホテルにしっかり報告して、クレームをつけましょう。

 帰りはムラーノ島に寄りました。本当はムラーノ島は通過したんです・・・
実は、自分の中で賭けをしていて、「次に来るヴァポレット(ボート)が41だったら、乗る、違ったら
歩いてホテルに戻る」ってね。
したら、41が来たんです。
フォンダンテノーヴェはムラーノへ行く41と、駅へ戻る41が両方くるところなんですが、 それはムラーノへ
行く41だったんですね。
一瞬たじろいだのですが、遠目にかわいらしい(日本人と思しき)二人組みの女の子たちが、 なんだか
困っている様子だったので、気がついたら(下心からか)乗り込んでいました。
それにしても日本人は綺麗ですね。
外国へ来るとつくづくそう思います。
しかし、日本へ戻るとそれを忘れてしまうのは男の性でしょうか。
案の定、彼女たちは、サンマルコからヴァポレットに乗り込み、「本島からムラーノ島まで10分」と書いて
あるにも関わらずまだムラーノに 着かないことを心配していたようです。
女の子B「ねぇ、日本人じゃない?聞いてみてよぉ」
女の子A「(うん、わかった)あの、これってムラーノ島へ行きますか?」
自分「はい、次がムラーノ島ですよ」
女の子A「あーよかった。サンマルコから10分って書いてあるんで・・・」
女の子B「いや、本島から10分って書いてあるんだよ・・」
自分「ああ、さっきのとこからだったら、10分ですよ」
女の子A「よかった。心配してたんです。こちらにお住まいですか?」
いやいや、ここに住んでいる人間はなかなかムラーノ島へは行きませんよ。
自分「いいえ、観光ですよ」
もう少し会話が続いた気がしますが、いずれにしても、もしムラーノ島について、彼女たちが一服して
いるのを見なければ、夕食でも誘ったかもしれません。
残念ながら、タバコ嫌いなので、それ以上はお話しませんでした(苦笑
お二人さん、ほんのいっときの楽しみをありがとうございました。
いつも一人でディナーは寂しいので、たまには!って思ったんですがね。
それにしても、1週間くらい一人で日本を離れると、日本語の話し方を忘れてしまいますね。
僕がよく行くカナダのワイナリーに「ヨウコ」というスタッフがいるのですが、彼女は行くたびに日本語が
下手になっているような気がします(笑

 相変わらずムラーノ島のお土産は高いです。ちょっとしたお土産を買うなら、リアルト橋近辺が
お勧めです。
自分への記念品やパートナーへのお土産ならば、ちゃんとした店である程度金額を出したほうが
よいと思います。
ちゃんとしたムラーノグラスを買おうと思ったら、普通6個組みといわれるくらいの値段を一つで取られる
ことを予想しておく必要があります。
それでも、交渉次第で、かなり安くなります。
(おそらく最初の値段の半額にはなるでしょう。粘ることが大切です。あとは、現金)
1.一つの値段を聞く。
2.6個組みならいくらと聞く。
3.キャッシュならいくら?
4.うーん、2個にしてみたいんだけど
5.1個だったら?
6.カードでもいい?
各所で悩めば、1個で驚くほど安い値段がでます。
そして、その次に、じゃあ2個だったらもっと安くなる?と聞いてみましょう。
したら、10ユーロはひいてもらえると思います。
そして、最後の一声は、キャッシュでだすから!ともう一度いいましょう。
さらに10ユーロひかれること請け合いです。
とすると、最初の1個の値段よりも2個の値段が、半額以下になっているってこともありますが、驚いては
いけません。
ちなみに、気に入ったグラスを選んでから、ちゃんと交渉しましょう。
気に入っていないのに、交渉して、無理に買わされることのないように!
(また冷やかしは失礼です)

 ホテルに戻りのどがかわいたので、ダニエリのバーでプロセッコとブラッディマリーを頂きました。
(もみさんの言うとおり、外国のブラッディマリーはスパイシーです。でもスパイシーなのがいいのでしょうね。
アーゾロのバーテンダー曰く、 「スパイシーじゃければ、ブラッディマリーじゃない」そうですから)
ちなみに、ヴェネツィアのホテルのバーは高いので、一般的にはお勧めできませんが、昨日世話になった
バーテンさんがいたので、話をしに1杯(二杯ですが)引っ掛けました。
(ブラッディマリーは19ユーロ!ジントニックは21ユーロ、驚くほどの金額です!日本円では・・・)
ヴェネツィアは特にですが、イタリア全般にカクテル(ロングドリンク)は高いです。
一番よいのは、ワイン。1杯なら1ユーロ、250でも2ユーロほどです。
ホテルだともうちょっとしますが、ちゃんとボトルをあけても、30ユーロ前後でしょう。
食後のお勧めはイタリアンブランデーとスパニッシュブランデー。前者は1杯5〜9ユーロ、後者は8〜14ユーロです。
レモンチェッロもお勧めできます。4〜8ユーロほどで楽しめます。

 夕食は、以前行ったAcqua Pazzaというお店へ行こうと考えていましたが、月曜日は休みであると
コンシェルジュに聞かされ、 翌日の昼食に変更し、コンシェルジュお勧めのTrattoria Do Forniというお店へ。
値段はそこそこ高いですが、美味しい料理をいただけました。
特に、ロブスターのリングイネはなかなかでした。
あとは、SoleのFilleを頂きましたが、これは微妙です。
食前酒は、コンプリメンタリーで(っていっても、コペルトかサービスチャージに入ってるんでしょうが)ベリーニが
でてきました。
ワインはソアベクラッシコ2003のハーフボトルで15ユーロ。2003のソアベは当たりっぽいですね。

 私がお会計を済ませていると、目の前には日本人のご家族がご注文のようでした。
お父さまは英語が達者のようで、ワインリストを調べ、 キャンティクラッシコ96を選んでおられましたが、MGと
書いてあるものを選んでしまったらしく(これはマグナム(マーニョ)という意味で、一般に2倍くらいはあります)
テーブルに用意されて、「Too BIG!」と驚いた様子でした。
いえいえ、あなたが頼まれたのですよっていう顔をされてました。
あける前だったので、事なきを得て、小さいサイズに変更してましたが、ちゃんとみてから注文したほうが
よいですね(値段も!)
日本人は、ワインの相場観はちょっと高めに考えているようですが、イタリアへきたら、イタリアのワインは
安く飲めますし、 フランスだったら、フランスのワインはそこそこで飲めます。
「コースと同じ値段」とか考えていると馬鹿を見ますので、ボトルで大体「一皿と同じくらい、2倍だしたら
美味しいのが出てくるかも」と考えておけばよいでしょう。
まあ、知っていて頼むなら、止めませんし、逆に、日本と同じくらいの相場でワインを選んで、えらいヴィンテージ
にあたってお得感があった!って言う人もいるかもしれません。

 いずれにしてもワインも人間も一期一会だと思います。(ああ、ヴァポレットの女性たちもそうでしたね・・)
すっかり疲れてしまったので、お部屋に戻り、バーは行きませんでした。

 4日はヴェネツィア最後の日です。悲しいことに、アクアパッツァは、3日からお休みに入るとのこと。
2日の時点で行くべきだったと、後悔しました。
代わりに行ったのは、「ヴィーニダピント」食事はおいしかったですが、ホスピタリティはゼロ。
まったくダメです。もう行きたくありません(安いけど。)
どうして、日本の雑誌に紹介されるようなお店はダメなんでしょうねー。
考えてみると、僕のお気に入りのお店も、できれば誰にも知られたなくないので、雑誌なんかには
紹介しないってことでしょうね。
日本でいうと、松風やらベルベディアラウンジはそういう類なのかもしれません。

 ここで考えたのは、究極の選択(なつかしい)
「ホスピタリティ最高で食事はまずいところ と ホスピタリティは最悪で食事がおいしいところ」
値段がまったく一緒だったらどっちいきますか?

 僕は悩みます。
できれば、両方とも行きたくありません(笑
強いていえば、後者なんでしょうが・・・

 さて、ヴィーニダピントを出て、トランジェットに乗り、向こう岸に渡り、歩いてホテルに戻りました。
ヴェネツィアというところは、本当に奥が深いですね。歩くたびに感じます。


  (2005.1に掲示板に投稿していただいたものを転載いたしました)