どうして‥
     どうして?

ボクタチは分れて行くんだろう
壊れるほど抱きしめた

「キラ? ‥‥私は大丈夫だ、ぞ?
そりゃ代表なんて、、、らしくないと思うし‥‥
‥ほんとは、ほんとはさ。自分だって世間知らずな事も判ってる。お前達やアスランを見てると、ホントそう思う。
だけど‥‥大事だから。うん。オーブは私の大事な国だから、さ。頑張ってみるよ。」
アークエンジェルの甲板で抱きしめられた時と変わりなんてあるはず無いのに 変わってなんて欲しくないのに

あの日と違い、波は太陽を反射しず、海は陽の色に染まっている。
「カガリ、、そろそろ?」
「あ、うん。今行くから。」
どうして 放さなければいけないんだろう
こんなに大事なのに
どうして 渡さなければいけないんだろう
恋という名前を付けられないから?

離れていく温もりをあわだつ肌で追いながら、下でカガリを待つアスランを見下ろした。

邪魔しないよう配慮する彼の立ち振る舞いは大人で
子供の僕には恋と愛の区別をする意味さえ持ちえない
生きる事の一部でしかない恋と その人と生きる事に占められている愛
手を伸ばす事を知らないアスラン
帰るカガリとアスランを 窓越しに見つめるラクスは何を思ってるんだろう
腕の中に潮風を抱きしめる僕は‥?


【今、カガリは泣いてるんだ!】
今助けなくて、今傍に居なくて
そこに未来を語れるの?
君はカガリの、人の未来を願って戦うと言うけど
今壊れそうな肩を抱かなくて、夢の先でカガリは笑えるの?

「僕は‥」
アスラン、大切な君を 大切に思う君でも
「カガリを泣かせるなら、、、カガリを守れないなら」
もう誰も傷つけたくない もう誰も傷ついて欲しくない
心の底から願ってるんだ

でも カガリを抱いていられるなら
「僕は夜叉になれるんだよ!?」

Bouquet de l'amour

(destiny28あたり) 7月竜