独り言

あなたの夢を叶えたい。
ビル風になびく金糸に縁取られた顔は丹精。まるで作り物のよう
貴女の望みは僕が叶える。
ねぇ、知ってる?
摩天楼から臨む灯りはとてもキレイで、とても遠い
それが貴女の望みなら、僕がディーバを殺します。
今まで、私に愛を捧げた人はいても、私に愛を囁いた人はあなたが初めて
ねぇ、知ってる?
私は、だけど愛に包まれている。それは永遠じゃないけど、それは違う種族のものだけど
あなたの愛する者を側においても構いません。あなたの家族ですから。
家族‥?
五月蝿い
小夜?
じゃあ、陸を戻して!
それは‥
端正な眉が顰められる。
私の望みを叶えてくれるというなら、陸を返して。愛する者を側においてくれるなら、陸を連れて来て。
小夜‥リクは‥
あなたの愛はこのドレスと同じ。ただ着るだけの物。私を飾るだけのもの。
私が食べるものじゃない。
ねぇ、知ってる?私の持ってる、黒く赤く燃える愛を。
あなたが私と二人だけの世界を夢見るような、甘い世界じゃない。広い世界じゃない。
あなたは、知ってるの?
陸を前にして、私が何を思うか。
幸せにしたいとか、優しくしたいとか、人間染みた感情じゃない。
安らぎとか、過去から未来に変わらず続く透明な空気のような、ハジに感じる気持ちじゃない。
ディーバは、何を思って陸を食らったんだろう
熱い
思うたびに焼け付くよう
陸が笑うから 弟の顔して陸が話しかけるから
海が陸を守ってるから
私はお姉さんで あぁ、なのに‥守れもせず、喰う事も叶わず

ディーバは私が殺す。
小夜、、、ディーバはあなたの家族だったリクの子供を身籠ってます!
‥‥‥‥なに?
こいつは何を言ってるの?

あつい あつい 
あつい
小夜!僕と一緒に。
こども?だからどうだと言うの?
お姉さんの私なら、助けたいね。陸の、子供‥
だけど、摩天楼の灯りの溶け込めない私は。 私は‥
静かな空気。ハジが迎えに来てくれた。ばいばい、ソロモン。いい夢を
そろもん?誰だったかしら。そんな一瞬はどうでもいいわ。私の横にはハジがいる。
人臭い世界。
摩天楼に隠れて、お前は何をしてるのかしら
会いに行くよディーバ。会いに行く、陸‥
待ってて。
腕の中の刀が甘く薫って、そっと舌を当ててみる。
人臭い世界。
だからお願い、海。邪魔しないでね。

第43話「こころ乱れて」を観ながらの妄想(笑)。たぶんにBLOODの小夜のヒトじゃない意識と、愛に飢えてるディーバと、シュバリエのようなプライドが混じった小夜になってます(汗)。blood+は別人書きたくなるところがヤバイ(苦笑)。2006/08/06