「助けてくれったったひとりの兄弟なんだっ」
兄弟‥‥ そうかもしれない
              同 族
血を与えて、陸は私の兄弟になった

         なかま
それまで、私の同族はハジだけだった
ゆりかごのように私を包んで、支えて、慰めてくれる
陸は ‥私のなんだろう?
ハジのように私を見守ってくれない
足を止める私の手を取って、前を指差す
そっけなくしても
陸は諦めずに笑いかけてくる
私を ‥
陽の元へと連れ出そうとする

「‥冷たい」
私の指は、こんなに冷たかっただろうか?
何故、陸は暖めてくれないんだろう
ディーバ
私が間に合わなかったから?
待つだけで、私から手を伸ばさなかったから?
ディーバ
【海兄ちゃんも、小夜姉ちゃんも嫌いにならないでね。】
そんなの、、、無理だよ
ディーバ
だって、陸はもういない
殺す!
伸ばした先に、もう弟はいない
私が陸を殺し、ディーバが弟を殺した
「海と私は違う。」
失くした陽だまりに、涙は消えてしまった

ねむり                 ねむり
休眠について、翼種を狩ってまた休眠につく
私は忘れてしまうだろうか?
「ううん。」
私が忘れても、ハジが覚えてる
沖縄の海と一緒に
そしてゆりかごに揺られ、私は思い出すのだ
この胸の痛みを

小夜を独りにしたくなかった
親父が
【頼んだぞ、カイ。】
叩かれた力の無い手は、でも大きくて
懐かしくて、俺は兄ちゃんなんだと そう思った。
そうさ
悩んで、孤独で‥。
何故、小夜が闘わなければならない?
連れて帰るんだ!家へ。
戦場から。俺たち家族に!

だから、思ってもみなかった。
自分達が、リクが、戻れなくなるなんて
ヒト、ではなくなるなんて‥
【3人で、また写真撮ろうね。】
食べなくて、眠らなくて、でも変わらない笑顔。
怪我がすぐ治っても、血を欲しいと思っても、
変わらない‥
「泣き虫なんだよな」
【私はカイとは違う。】
何がどう変わっても、違わねぇ。陸がそう言った。
俺がイレーヌを庇っても、小夜に冷たいと怒るだけで、
俺が変わったとは言わなかった。

変わることも含めて、変わらないものもある。
「リクの顔を盗んだ。」
倒せるのか?俺に‥
「倒すしかない!」
だけど、もしもリクは生きていて、ディーバのところにいたら
僕はディーバのシュバリエだ」とかなんとか言って‥
そうしたら
抱き締めてやる。もう力いっぱい。

俺と
小夜と
リクと

捨てキャラだと思ってたけど、それにしても最期の時の兄姉の反応はどうよ?赤い盾はともかくさ‥でもスミスとかはさ‥と思ってたらいきなりの1年後で、ちゃんと悲しんでて、かなり持ち直したので、今更なんですが(笑)。相変わらずの茨道。CPはどこぞに隠してあります(隠すようなCP!;爆)。2006/06/10