大高城址〜扇川遊歩道(名古屋市緑区)

大高緑地公園にはいくつも大きな無料駐車場があるが、南端の駐車場に車を置き、丸根砦、鷲津砦などに立ち寄った後、扇川の遊歩道に沿って白土付近まで歩いた。
舗装された歩道が川の両岸に設置されており、買い物の自転車や散歩の老人を多数見かけた。川幅は狭く、水は普通に見かける池と同じくらいでひどく汚れている状態ではない。柵の張り紙から推察すると、掃除はボランティアに頼っているらしく、十分に手入れされているとは言えない状態だ。
川の中には葭などが密集しており、所々に鯉が集まっていた。上流へ行くに従って川幅は狭くなり、それに伴って橋が多くなっている。
川沿いには公園が多く、またバスも平行して走っているので途中でウォーキングを打ち切る場合も好都合である。
帰りは、終点の白土中央公園から、「緑車庫」のバス停まで歩いて、「緑市民病院」まで市バスを利用した。ここから徒歩で一旦、車まで戻ったが、時間の余裕があったので、大高城址へ向かった。旧大高町の中心部は旧街道や旧家が残っており、あまり開発の手が入っていないので、道が狭く城跡の付近に車を止める場所はない。これが幸いして、城跡は荒らされていないし、古い町並みはしっとりした雰囲気を保っている。

コース:
   (扇川コース)
     P 駐車場→7分→@の地点(丸根砦跡)→23分→Aの地点(鷲津砦跡)→7分→Bの地
     点(道標)→32分→Cの地点(成海神社)→11分→Dの地点(瑞泉寺)→51分→Eの地
     点(大清水橋)→30分→Fの地点(新徳重橋)→32分→Gの地点(白土中央公園)→15
     分→緑車庫バス停→9分(バス乗車)→緑市民病院バス停→35分→P 駐車場
   (大高城址へ)
     P 駐車場→6分→Hの地点(大坪橋)→10分→Iの地点(津島神社入口)→8分→Jの
     地点(城跡入口)→5分→Kの地点(大高城址)→28分(同じコース)→P 駐車場
日付:平成20年5月7日(水)
天候:晴れ
所要時間:扇川コース(往復)・・・4時間3分(休憩を含まない。バス乗車時間を除く。)
       大高城址コース(往復)・・・57分(休憩を含まない。)
歩行距離:扇川コース(往復)・・・15.7km(バス乗車分は除く。)
       大高城址コース(往復)・・・3.9km

    コース地図を開く  ここをはじめてクリックするとプラグインのインストール画面が
            (初期値は1/10000)      表示されるので、「はい」をクリックする。不具合が発生した
                                 場合はこちらの「8」参照

                                 なお、念のため他のウィンドウをすべ閉じておくこと。


  (移動軌跡データファイルのみの呼び出し方法および地図の利用上の留意点)
 
1.この上にカーソルを当て、右クリックで「対象をファイルに保存」を選択し、デスクトップに「移動の軌跡
  データ」を保存します。ここでは、そのファイルは開かないでください。

2.国土地理院の電子国土ポータルへジャンプする。
3.国土地理院のプラグインのインストール画面が表示されたら、「はい」を選択する。
4.小さな日本地図が表示されるので、「ファイルを開く」(ボタンは画面右側の作図パネルの下部に隠れている)で、
  先ほどデスクトップに保存したファイルを指定して、それを開くと、地図の上に「移動の軌跡」が合成される。
5.この状態では、まだ地図の縮尺が小さいので、縮尺スケールが600mほどまで拡大して利用します。地図の表示
  窓が小さいので見にくいが、印刷結果はとても鮮明です。不要になったら、デスクトップのファイルは削除してくだ
  さい。
  地図の呼び出し方について、詳しくはこちら

6.留意点
 (1)地図上の赤線はGPSよる移動の軌跡を、手書きで地図に転記したもので、実際の軌跡データとは若干の誤差が
   ある。
 (2)上記地図の経緯度線は「世界測地系」(GPSではWGS 84)に従い、目安として手書きで表示したものであり、各
   地点の表示は「秒」までに止めた。青線の間隔は10秒(横は約250m、縦は約300m)ごとである。
 (3)高度表示については、約5m〜10mほどの計測誤差がある(ほとんど低めに表示されてい る)。
 (4)地図と緯度経度の関連付けをより明確に知るにはカシミール3Dのホームページのフリーソフトを利用されたい。

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(各地点の説明)

    P 駐車場【北緯35度03分48秒 東経136度56分48秒】。大高緑地の南端の駐車場を利
      用。大高城址へ行く場合も、城址公園近くに駐車スペースがないのでここに置くとよ
      い。
   @丸根砦跡【北緯35度03分52秒 東経136度56分43秒】。織田方が今川勢に備えて築か
     せた砦。永禄3年の桶狭間の合戦の時、佐久間大学盛重が守り、松平元康(徳川家康)
     ら今川勢の軍との激戦を展開した。
     丘の上には古い碑が建っており、周りは樹木に囲まれている。山道の踏み跡から推察
     すると、見学者は多いとは言えない。
   A鷲津砦跡【北緯35度04分09秒 東経136度56分32秒】。ここも丸根砦と同様、織田信長
     が大高城の今川勢に備えて築かせた砦。築城は永禄2年(1559)。桶狭間の合戦の時
     は今川勢に攻められ守備兵はほとんど全滅した。
     丸根砦と同様、人が頻繁に訪れている形跡はない。
   B知多四国巡礼のための道標【北緯35度04分20秒 東経136度56分31秒】。右は一番札
     所「豊明の曹源寺」への方角を示し「新四国いちばん大師」、左は「やごとかさでら」の道標
     がある。実際には、ここから30mほど進んだ地点が分岐点となる。
   C成海神社【北緯35度04分53秒 東経136度57分05秒】。かつて、ここに鳴海城(別名根古
     屋城)があった。道路を挟んで西側の公園にも案内板があるので、その付近まで一体とな
     っていたのだろう。
   D瑞泉寺【北緯35度04分41秒 東経136度57分14】。旧鳴海宿の東の入口にあり、中国風の
     山門が目を引く。総門は宇治の黄檗宗万福寺の惣門を模したもの。
     扇川の両岸の遊歩道が整備されているのはこの付近からである。
   E大清水橋【北緯35度04分56秒 東経136度59分12秒】
   F新徳重橋【北緯35度05分33秒 東経137度00分00秒】
      G白土中央公園【北緯35度05分59秒 東経137度01分11秒】。西半分は池になっており、東
         半分は窪んでいるが、水は溜まっていない。豪雨対策だろうか。
   H大坪橋【北緯35度03分40秒 東経136度56分41秒】。大高川に架かる橋だが、車は通行で
     きない。
   I津島神社入口【北緯35度03分51秒 東経136度56分25秒】。「大高村南部農車道鑿之碑」
     が建っている。ここを右(西)へ曲がると道路は次第に狭くなり、旧街道の雰囲気が残って
     いる。
   J城跡への入口【北緯35度03分57秒 東経136度56分08秒】。電柱とカーブミラーに大高城
     跡の案内表示があるが、示された方向はあまりに目立たない道路のため見落とし勝ちで
     ある。
   K大高城址【北緯35度03分52秒 東経136度56分10秒】。Jの地点からの細い道を進み、そ
     の突き当たりの坂道を登ると「史跡大高城跡」の石の標柱が立っている。右へ回り込みな
     がら上り詰めると、城址碑と小さな祠があり、城山八幡社が祀られている。北側の台地は
     広い草原になっていて、犬の散歩させている婦人を見かけた。
     永正年間(1504−1521)花井備中守が築いた。桶狭間の合戦の時、今川の手にあり家
     康が兵糧入れを果たした。その後、尾張藩家老志水甲斐守が居城した。

   【参考文献: 名古屋の古道・街道を歩く(風媒社)、愛知の歴史街道(愛知古道研究会)、歴
      史と出会う道<名古屋市史跡散策路案内・地図>(名古屋市教育委員会)】

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