3月26日の日記 「新しい希望」 これまで、将来の夢はウルトラマンになることと公言してきたひなさん。 「どうしてウルトラマンやめるの?」 「だってウルトラマンは大きすぎるんだもん」 「それに、いつかウルトラの星にかえらなきゃいけないし」 「ひなくん、『えかき』になる!」 絵描きですか? 画家、漫画家、デザイナー、絵本作家、いろいろあるけれど、とにかく絵を描いて暮らしていく人になるんだね。実際、ひなさんときたら幼稚園でもお絵かきの時間にはみんなの倍くらい絵を描いているそうで、お絵かき帳の消費がひとりだけ早いとのこと。そんな大好きなお絵かきをお仕事にできたら楽しいだろうね。 うん、きっと絵描きになれるよ。だからいっぱい絵を描こうね! ウチのまちのホールに有名な絵本作家さんがやってきて、子どもたちとお絵かき遊びを楽しむワークショップが開かれるという何て素晴らしい偶然。『ひなた画伯』誕生に向かって、目に見えない運命の歯車が回り始めた音が聞こえるようです。 ◆ ◆ ◆ やってきたのは絵本作家ののぶみさん。 ワークショップの当日。ホールでは出番前ののぶみさんが会場の隅でこっそりサイン会を開いています。チャンス! ソッコーで絵本を購入してサインをお願いすると、サービス精神に溢れるのぶみさん、ひなさんの似顔絵まで描いてくださいました。ニコニコと気さくな絵描きの大センパイに、つい調子に乗った僕たち親子は、さっそく自己アピールを試みます。 「ひなたは大きくなったら何になりたいんだっけ?」 「えかきになるの!」 「おおっ! そっかぁ! じゃあ絵描きになるおまじないをしてあげるよ!」 のぶみさん、ひなさんの両肩をつかんでワシャワシャと揺さぶります。 「よし、OK!!」 よかったな、ひなさん。よくわかんないけどOKだって! 大センパイのエネルギーを分けてもらったから、これでぜったい絵描きになれるよな! ちなみに、サインと一緒にかいていただいたひなさんの似顔絵。 さすが。そっくりに、しかもかわいく描いていただきました。 ◆ ◆ ◆
「ワークショップ」にはいろいろな意味がありますが、のぶみさんの場合は、読み聞かせあり、お絵かきあり、遊びあり、遊びあり、遊びあり、遊びありで、とにかく参加した子どもたちと、のぶみさんが、ひたすら楽しく遊ぶのです。 ウチの子はと見ると、おお! 一番前に場所をとってプロのワザを我がものにしようとしているじゃないか。これまでにあまり見せることのなかった積極性を発揮しております。 こうして、1時間ずつ2回行われたワークショップに両方ともフル参加。絵描きになる夢が決してハンパな気持ちではないこと示して見せてくれたひなさん、家に帰ると、さっそくワークショップの様子を絵日記に書いていました。 ◆ ◆ ◆
向かって右側の人物はのぶみさんだそうです。日記を書いている様子をみていたみきさんによると、ひなさん、自作の「のぶみさん絵かき歌」を歌いながら描いていたとのこと。さっそく、どんな歌なのか教えてもらいました。
そんなことよりも、この歌詞なら別にのぶみさんじゃなくたって、誰の顔でも描けてしまうという問題は、どうかひなさんにはナイショにしておいてあげてください。 ◆ ◆ ◆ ともあれ、2007年3月17日は、ひなさんが絵描きになるための第一歩を踏み出した日として記録にとどめておくことにしましょう。 そして、見事に絵描きになれたら、おまじないをしてくれたのぶみおにいさんに、お礼を言いに行くんだよ。そのとき、おにいさんがこの日の出来事を覚えていてくれたらうれしいね。 |
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