6月16日の日記「ジューン・ブライド」 この3月で寿退職した、ひなさんの年中さんのときの担任の先生がこの6月に結婚式を挙げられることになり、最後の担当園児であるひなさんたち元「ゆり組」の子どもたちも披露宴に華を添えるための出し物に出演することになりました。 なんでも、結婚式の翌日が先生の誕生日なので、披露宴でみんなで「ハッピーバースデー」を歌うのだとか。うん、それくらいなら練習なしでも大丈夫そうです。それよりも幼稚園の中でも一番化粧っ気がないことで有名だった先生の花嫁姿を見てみたいという好奇心を抑えられず、でっかい腹をかかえた妊婦とともに名古屋市郊外の結婚式場にでかけてしまうやじ馬一家。 ● ● ● ● 現地に到着したのは午前11時頃。早めに到着したものの案内された控え室では、すでに何人かの子どもたちが待っていました。
ウチの子、いきなりみんなから犯人扱いさせられております。その後に集まってきた子どもたちもやはりみんながウチの子をタイホしようとするのです。ナゼ? その一方でタイホされてる当のひなさんはなんだかうれしそうだし。
どうやらひなさん、イジメられっ子という訳ではなく、イジられキャラとしての地位を確立しておるようです。満足か? それで満足なのか? ● ● ● ● そうこうしているうちに、純白のウエディングドレスを着た先生が新郎さんを伴ってやってきました。なんとまあきれいな花嫁姿。スッピンしか知らない教え子たちは「なに? どうゆうこと」という感じで明らかに戸惑っています。そして、とりあえず遠巻きに先生を眺めるのです。
そうこうしているうちに必然的に始まる記念撮影タイム。参加動機が「やじ馬」なのはウチだけじゃなかったのね。ほぼ全参加者がカメラ持って来てるからもう芸能人の結婚記者会見会場のようなフラッシュの放列です。こうしてとりあえずのご対面を終え、披露宴での出番は各々ランチタイムをはさんで午後の2時頃。 ● ● ● ● 再び控え室に集まる子どもたち。手にはそれぞれ花をもっています。先生にハッピーバースディの歌をプレゼントした後に先生と新郎さんに手渡すという企画のために一人ひとり準備してきたものです。 しかし、みきさん。君が買ってきたお花はちょっとシンプル過ぎないかい?
花は大きいけど、葉っぱがなくて妙に長い茎だけだし。お花を包むセロファンも透明でなんの装飾もないし。リボンもなんだかケーキの箱のリボンを再利用しましたって感じで、どっかの畑から一本拝借してきて花を自分で包んだみたいじゃないか。 「だってピンクの花を一輪用意するっていう連絡だったんだもん」 でも、他の人の見てみなさいよ。
● ● ● ● そして、子どもたちは披露宴会場に案内されます。先生、お色直し後で和装になっているので、子どもたちは再び戸惑っていましたが、元気に歌い、お花もプレゼントできました。
こうして、見事に披露宴を盛り上げたひなさんとの、家に帰ってからの会話。 「せんせい、ケッコンしたからあかちゃんできるかなあ」 ひなさん、どうやら結婚式をしないと赤ちゃんはできないものと思ってしまった様子。「違うんだよ、赤ちゃんが生まれるために必要なのは結婚式じゃなくてね…」と生命の神秘を語るチャンスかとも思いましたが、心の準備ができていないし、面倒くさかったのでうやむやにして、この事はまたいつかお話しましょうね。 またいつかね。
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