9月30日の日記「奇跡のバースデープレゼント」 今年になってから、「えかきになる」「こまいぬつくるひとになる」「ろくろの人になる」「まんがをかく」などなど、なんだかインドア方向に創造意欲を燃やしているひなさんでしたが、9月下旬のおばあちゃん(みきさんのお母さん)の誕生日に「ケーキをつくりたい」と言い出しました。 「くだものとクリームいっぱいのせて…」などと早くから構想を練りはじめるひなさんでしたが、みきさんとしてはケーキつくるのが面倒だし、おばあちゃんはおばあちゃんで、「来年が節目の年だから、そこで盛大に祝ってもらうので今年はお祝い無しでいいよ」という、それぞれの思惑が重なって今年はパーティは控えめに、ケーキは市販のもので、という方針が大人の間で決定されました。 ★ ★ ★ ★ 「えぇ〜! ケーキつくりたい!」と、諦めきれないひなさんに、
★ ★ ★ ★ そして次の日、またみきさんから電話。「切り絵ってどうすればいいのよ?」 だから、顔や身体は適当に下書き書いて切ればいいでしょう? 問題は髪の毛だからね。お母さんはパーマかけてるから、黒い紙を適当な大きさで丸く切ってバランスを見ながらペタペタと貼り付ける。ひなさんの髪は同じく黒い紙を「バナナ」の形に切って貼り付けること。以上。
★ ★ ★ ★ そんな、いい加減な説明だったのですが、また、ひなさんは寝ているであろう時間に帰宅すると、昨日と同じテーブルの上におとぼけ親子が作った「奇跡の作品」が輝きを放っていました。 この日記をご覧の方は、ほとんどおばあちゃんに会ったことがない方ばかりでしょうから、この絵を見た時の感動を伝えられないのが残念でなりません。なにしろ、ここに描かれているおばあちゃんがこの上なくシンプルな造形ながら、ビックリするほどソックリに出来上がっているではないですか。ひなさんの自画像もなかなかのものだね。 そして、この絵を受け取ったおばあちゃんは、「うわあ! そっくり!」と、それはもう期待以上に喜んでくれました。「でも、お肌つるつるで30年前の私だわね」って照れくさそうにおっしゃいますが、30年前からそのパーマだったんですね。そして、額に入れて部屋に飾ってくれました。いや、おばあちゃんの写真をまともに載せられないのが、かえすがえす残念だなあ。 ★ ★ ★ ★ その反応に満足したひなさん。 「あまった いろがみで また なにかつくっていい?」 と、またまた内向きに創作意欲を燃やすのでした。
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