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               虫 籠

 
虫籠は茶人千宗旦が好んだものだそうで、もともとは名の通りの虫籠で、竹筒の口から捕まえた鈴虫を放り込み、枕もとに置いて虫の音を楽しんだものだそうです。

 それを花入れに見立てたのが始まりで、茶席の花入れとして由緒ある地位を占めているものです。
 見立ての花入れはこのほかにもいろいろあります。

 ところでこの籠、その昔は虫を取り出す時はどうしたのでしょうね?


 サイズ 高21p 幅15p
  3センチ弱の竹筒を口になる部分を残して割剥ぎしたものを立ち竹として、胴を回し編みします。いままでも写真では見ていましてどうやって底の部分まで編むのか理解できませんでしたが、答えは簡単でした。
 口から肩にかけてまでの部分、これは漏斗
(ジョウゴ)を逆さまにしたようなものです。下部は底編みをしてから腰立ちさせてお椀型に編んだもので、この二つをドッキングさせたら出来上がります。