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     第52作          桂川籠花入れ     H25・4月
                               (7月15日 更新)
                                H26・6月
                               (6月 7日 更新)
第5作
                               (6月26日 更新)第6作

 何年か前に採ってあった細いメダケがありましたので、秋を待たずに第6作に挑戦しています。
 径1pの細竹ですから、それなりに丸みが出るのではないかと期待して作業に取り掛かりました。ヒゴにしたところ、案外柔軟でひび割れしにくいヒゴが取れました。今回は幅きめせず、鉈一本の割りっ放しでいきました。

 何でかなー、本物のコピペにこだわってしまい第6作まで来てしまいました。途中で潰したのが二つあったのでこれが8個目です。

 第6号作完成 6月26日

 胴頂から首にかけてのラインがまあまあ納得のいくカーブになりました。このあたりの部分でも編んでは解き、編んでは解きをして調整しました。

 ヒゴの丸みの感触が出て、細竹を使った効果が出ていると思います。
 胴が右方にやや歪んで膨らんでいるあたり、いいじゃないですかー??

 気分は93点程
後日正気になって見たところ、73点でした。の作になりました。これで桂川籠から解放されるでしょう、か ?

        

 立ち竹を2割増量しました。お値段は従来通りです。
 25本+斜めが1本で目数は104になります。
 前作までは底の網代組みは2本飛びにしていましたが、今回は3本飛びです。2本ではきつくて編めません。

 底編みを形作る(固定する)ためのヒゴ廻しは柔軟な籐ヒゴです。竹ヒゴではちょっと厳しいです。 7段ほど回しました。

 胴部分を編むこと、なかなか思ったカーブ、寸法にならず、4回ほどは編み直してやっとここまで辿りつきました。口の下縛りをします。
 ヒゴ折り返しの“腰蓑”は更に切り詰めて、本物に近づけます。
 本物の腰蓑は、長い年月を経て、折れて無くなったのでしょうか? よく知りません。
 口径8.5p
 上の画像で内径を9.5pで仕上げ、縁巻きの厚みで5o×2狭くなることで、予定寸法にぴったりです。
 高さ20.8p(21.0p)
 高さもほぼ予定寸法です。
 胴径19.8p(19.9p)
 ほぼ予定寸法、まあ上等の納まり具合でしょうか。
 あとはウルシと錆び粉で化粧して完成です。


 5号作修正(6月28日)

 6号が出来たところで5号作を眺めますと、やっぱり首のあたりが気になります。丸みが無く、縁巻きがエラを張っているようで、何か間延びした感じです。
 思い切って口巻をやり直します。

 
 当初、本作の口巻ではボリュームを出そうと思ってスペーサーを嵌め込んだのですが、そのことで厚くなりすぎて全体のバランスが崩れたように思われます。画像中央のスペーサーを取り去って縁巻きの巻き直しをしました。
 味付けの研ぎ出しをして、ウルシ・錆び粉で仕上げました。

 修正前  修正後
 口巻きのし直しと併せて腰蓑を1p程切り詰めました。何となく丸みが出たのではないでしょうか。
 

          ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  6月7日 5号作完成

 本体高20.8p(21.0)胴径20.0p(19.9)口径8.0p(8.5)になりました。( )は本歌原寸?
 口径の巻きが厚くなった分やや内法が小さくなりましたが、寸法的には概ね所期の目的は達したということにしておきます。

 胴中央部から口にかけてのラインがやや物足りません。寸法に拘ったせいか、首が伸びた感じになってしまいました。胴のいびつな膨らみ加減も今ひとつ再現できていません。このあたりは4号作の方が落ち着きますが、こいつは嫁にやって手元にはありません。

 それから、どうしてもヒゴの丸みが表現できていません。今回立ち竹は84本(21×4)ですが、本物は24、5本×4位に見えますので、このあたりを次回に留意します。

 夏頃細いメダケを採取してから、秋になって第6作に挑戦することにします。

 
一年経ってまたまた思い出しました。納得がいかなかった分いつまでも亡霊のように漂ってきます。今度こそは本物の原寸大を再現して、最近はやりのコピペに挑戦します。画像左は、一年前の第3作です。



 胴本体が編み上がったこの時点で、漆と錆び付けの作業をしておきます。
 立ヒゴを折り返して、いわゆる“腰蓑”にしてからでは本体に漆を掛けづらくなります。

 現時点で胴径は20p弱、概ね良好です。あとは高さ21pで、口径を8.5pにできたら幸せな気分になれるでしょう。

  6月3日

 立ヒゴを折り返してタコ糸で縛り、縁巻きの下ごしらえをします。



  (ここまでは平成25年の記事。)
 7月15日、桂川籠の第4作
が出来上がりました。よくやりますねー。
 これで最後と思って本物の姿、サイズを目指して作りました、、のですが上部がやや窄まり、口の径のバランスが取れなくなり原寸より1p低くなりました。
 高さ20p 口径8.5p 胴径19.5pで仕上がりました。
「香雪美術館」所蔵の本歌はある図書で高さ21.0p 口径8.5p 胴径19.9pと紹介されていました。

 今回、口縛りの蛇腹巻は、“第2作の何事もなかったような”ではなく、原型に近い? 縛りにしたつもりです。4作作ってもまだしっくりきません。

   
 第4作と右第3作。下膨れの感じは納得できます。  口縛りの最後は、小細工せず縛りました。  縛りの最後。規則正しくは納まっていません。


 6月24日 第3作完成

 2号作でやめとけば良かったのですが、性分でやっぱりやってしまいました。

 高さ19p、胴径は18pです。サイズは本物の90%ほどです。
 これ一つだけ眺めていればそれなりかなとも思いますが、本物をコピーしようとした思いからするとまだいけません。胴の膨らみをもう少し下にして、下膨れにしたかったです。それと、なんかキレイ過ぎますねえ。もう少しキタナクなるといいのですが。

 まあ、第4作は止めときましょう、きりがありません。

 左が第3作、右が第2作。


   



 4月29日 
第2号作が完成しました。見本画像にぴったり…とまではいきませんでしたが、まあまあ納得のいく形になりました。
 口も厚みが出たようです。

 蛇腹巻の始点と終点の巻きヒゴの仕舞(重なり具合)をきっちりやらなければいけません。何事もなかったようにです。
(この点については異論もありますので、後日考察します。)

 このあと第1作は分解しました。また小物入れにでもしようかと思います。
 
   



   工芸展出品作が終わり余興のバザーも終了したところで、少し休憩します。
 桂川籠は第19作で作っていますが、イメージが違うので再度挑戦することにしました。
 参考図書の写真で見るとヒゴに膨らみがあって(細い竹? つまり断面がかまぼこ型)やはりどことなくいーのですよね。
 何年も前に採取してあった、径0、8〜1p程のメダケを素材としました。
 染色は赤系で染めた後、黒を掛けそれらしくしたつもりです。4月8日完成
 下腹のあたりの膨らみと口の窄まり、腰蓑の納まり具合が思うようになりませんでした。これでは面白くありません。第2作に挑戦します。


 見本画像・写
(図書に掲載されていたもの)

     
 


 
第2作 製作記録

4月24日 八分目まで編み上げました。
 立ヒゴに比べて横回しのヒゴの幅があり、(横回しのヒゴの方が強くなってしまった。)編むのに苦労しました。一目一目曲げ癖をつけながら編み進め、ここまできました。


 材料竹のメダケは油抜きしていませんので染め上がりがムラムラになります。まあこの様な籠は、このムラムラがいわゆる景色になっていいのでしょうね。

 メダケの場合、一節の上部はそれ程油が無く、下部に油を含んでいるようで、染め上がった時均一になりません。メダケの味わいです。




4月25日 漆掛けと錆びつけ

 口仕舞いをする前に、とり敢えず胴部分を漆掛けし、錆び付けをしました。

 立ヒゴを折り返して(腰蓑部分)口仕舞すると、重なった部分にウルシがうまく掛けられませんので、この段階でやっておきます。

 使用前・使用後、画像ではそれ程の違いは分かりませんが、それなりに化粧できています。

 
  4月26日 口仕上げ

 いよいよ最終工程、口の縛りをして立ヒゴを折り返し、腰蓑のように仕上げます。

 口巻きの縛りは蛇腹かがりです。4目行って3目戻るの繰り返しですが、簡単なようでこれがなかなか…の作業です。

 折り返しのヒゴはバリバリひびが入って折れますが、巻きヒゴで何とか騙しながら納めていきます。


  4月29日 
縛りの上巻き

 上の写真の縛りでは思うような厚みが出ませんでしたので、もう一回上巻することにしました。
 4目3目では隙間が荒く、8目行って7目戻りとしました。
 概ね納得できましたので、口周りと腰蓑部分に漆を施し、錆び粉をつけたのち拭き取りをして出来上がりとしました。画像はトップに。