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     第59作        郡上ビク もどき ?       H25・10月
                                 

 竹工芸教室の知人に本物の「郡上ビク」を借りました。
 渓流釣りをやって、郡上界隈の釣具店には何度も寄っていまして、その姿形は知っています。
…郡上のな〜〜 八幡ン 出ていくときは〜〜…
 今まで随分と青竹で魚籠を作ってきましたが、郡上魚籠は作ったことがありませんでした。 この機会に一つ作ってみることにします。これで“青竹シリーズ”の最後としましょう。
 郡上魚籠の特徴は横から見た時に三角の底と、腰板でしょうか、釣った魚を傷ませないような工夫がなされています。
 腕のある本流釣師が好む魚籠でしょうね。
 胴中央部は竹芯を回してから、薄ヒゴで横編みのヒゴを掬いながら箍を巻きます。腰板の取り付けと、籠本体の強度の為でしょう。

 横から見たところ。
 籠上部の口仕舞は立ヒゴを柾割りし(今回のものは幅8oを12枚に)巻竹で縛り込みます。このあたりが難しかったです。
 左が本物。7寸ものと記されていました。今回作ったものは一回り小振りです。
 竹の表皮は剥いでありますから、古くなると飴色になるでしょう。口にかけての窄まりが弱く、やや満足できていません。
 釣った魚が飛び出さないように網が被せられていますが、作ったものは竹で編んだ蓋にしました。
 工作は菊底で編み、出来上がった後中央部分を切り取り、魚の投入口としました。

  出来上がった籠の寸法

 高さ25p 横幅21p
 前後の厚み16p
 本体口径17p 蓋径15p