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     第78作
                     茶室 電燈の笠
                              H28・3月


 茶室用の電灯の笠を竹で作りたいと依頼されました。
 これに内側から和紙を貼るそうです。窓?の下段部分は和紙を折りこんでみるとか、良いものになりそうですね。

 寸法は上辺が16p四方、底辺が26p、高さが16pです。

 竹は表皮を剥いだ白竹で、染色無しです。年月の経過とともに飴色に変色し、いい艶が出るものと思います。


  竹材の調製

 上辺は天板を嵌め込むホゾを切るのでやや幅広で13o。立ち竹と中段横回しが9o、底辺が10oです。
 接合部は切り込みでエポキシ樹脂系接着剤で台形4枚を作りますが、線引きした台紙にきっちりあてがい、形にズレが無い様注意します。
 乾燥後、立竹裏側を45度に削ります。この作業を疎かにすると組立がうまくいきません
       

  組立て

 各辺の接着はある程度柔軟性があるゴム系のボンドです。横方向のひしぎに抵抗するため、更に竹釘で構成。
  

  天板の取付け仕様の変更。
 当初、上部のホゾに上から木ネジで取り付ける予定でしたが、竹の板厚が足らず出来ません。接着剤で直接留めようかとも思いましたが、外せなくては後々なにかと支障が出そうです。
 天板を下からあてがえば良いことですので、設計変更して上部ホゾに新たに削った竹板で庇を構成し、完成とします。怪我の功名で良くなりました。
 これでソケット取付け作業など楽に出来るでしょう。電球の熱逃がしの穴なども必要でしょうか、それとも今どきはLED電球でしょうか。


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  3月23日

 合作が概ね完成したようです。あとは電球の取付けだけですね。
 依頼主(うら若き女性です、)は和紙で色々な造形を作っている作家さんです。
 我が作品?を引き渡した後、和紙を貼り付け完成されたようです。びっくりしましたねー。いいものが出来上がりました。画像はお許しを得て掲載します。