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     第87作
                 六つ目合せ花籃(その3)
                                 H29・8月
          第64回日本伝統工芸展に入選できました。
          
東京会場は日本橋三越で     9月21日〜10月2日
          
名古屋会場は名古屋栄・三越で  10月4日〜9日
          
広島会場は広島県立美術館で来年 2月23日〜3月11日
                            是非ご覧ください。

 昨年に続き日本伝統工芸展に出品し、入選できました。審査結果発表は8月24日にありました。

 前回、六つ目編みの合せのスタイルで通りましたので、まずは基本的な作りは踏襲することにしました。
 横長を縦長にしただけと言われそうですが、形を決めるにはこれでなかなか骨の折れる仕事です。

 六つ目の平面編みのカットは、籠全体が縦長というところから、ヒゴに沿った斜め60度ではなく垂直です。このあたりで二点程難しいことがありました。

 一つは合せ部分の内側の下辺の保持と、
 二つは補強兼デザインヒゴ(六つ目の平面編みだけでは強度が弱く、全体にのっぺりして変化がとぼしくなります。)の配置です。今作はあえて編みヒゴの60度ラインを外して配置しました。

  寸法は
 縦22.5p 横29.0p 高さ40.0p

  H30年1月 画像差し替え(図録写真)

 何度もやっている作業ですので分かってはいるのですが、六つ目の平面編みは思った以上に時間がかかります。斜め左右のヒゴを固定してから横ヒゴを挿し込み編み進めますが、一段やるのに1時間以上かります。1日頑張っても4、5段が限界です。62、3段編みます。結局この工程で2週間かかりました。

  左画像・平面編み
 底枠の周が74p、合せ部分が20p程ですので、余裕を持って横寸法100p編みます。

  右画像・
 合せ部分の内側は後々手が入りませんので、枠取付け、籐縛り、ウルシ掛けなど先に済ませます。


  背面のデザインヒゴ配置

 斜め左下方に流して配置しました。等間隔ではなく、末広がりです。
 先にも述べましたように、六つ目ヒゴ(斜め)には沿っていませんので、縛りを工夫して取り付けました。

 左方の縦ヒゴは、左上方の平面空間が広い事から、平面の補強が7割、デザイン3割です。

  これで完成です。