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  第15話

  19893    解禁前夜、徹夜の場所とり



                            平成20年 元旦・記

 
 只今平成20年元旦午後11時、明けましておめでとうございます。昼過ぎにはみぞれも降って、正月らしくなりました。世の中の渓流釣師は既に2月、3月の解禁日を思い浮かべているのではないでしょうか。19年前の、その渓流解禁のお話をひとつ紹介します。

名古屋から美濃太田、国道41号を飛ばして着いたのは岐阜県河合村の小鳥川、釣り場上流部の羽根橋上手右岸に場所を取りました。
 勝手知ったる小鳥川ですが、明日、3月1日は渓流解禁日、あちらこちらで釣師グループが蠢いています。予定したポイントには既に人が入っており、暗い中、なんとかやれそうな場所を見つけ落ち着くことにしました。

 小鳥川へ通いだして10年目あたりの頃です。79年、80年当時(第2話も読んでください。)は3桁釣りなどもありました。その当時は、解禁日と言えども夜明け前の5時頃に動き出せば十分釣り場を確保できたものですが、この頃ではやたらと釣り人が増え、そんなことでは到底釣り場所の確保がままならず、徹夜で場所とりをするようになっていました。若かったですからねー、いまじゃ金貰ってもやだね。

  時刻は12時を廻ったところ、これから夜明けまで寝ずの番を勤めましょう。この時は雨降り模様でした。メンバーはMi‐さん、Yo‐さん、Ka-さんに私、Na‐さんの4人です。皆 雨ガッパを着込んで一斗缶の焚き火を囲みます。燃料の薪も持参するという念の入れようです。(このあたりの準備はMiとYoが抜かりなく。Kaと私は、、あんた達はエライと褒めます。)
 鉄板をかざして用意したトンチャンなどつまみにしながら、酒が進むことと言ったらそれはもう天国です。小腹が空いた後は鍋焼きうどんなども用意しています。用意されているようです。 冷たい雨に打たれながら、何かじくじくと虐められている様で、これがまたオツなものです。
 天国と言いましたが、さすがに6時間寝ずの番はしんどかったです。

サァーやるぞ !! 薄明かりの中、釣り支度をして川の様子を覗きます。ちょっと水が高くて濁ってもいるようだ。これくらいのほうが釣れるかもね。いつものことですが、竿を出す前は必ず都合のいいように解釈して、自分を納得させます。
 「なーんか、釣れて来んなー? おっかしいなー? お、やっと来た、・・・なんだ、小さいなー。」

徹夜の努力と期待に反して魚信は渋く、朝一番の釣果は私6匹、しかも小物ばかり。皆さんも同様空振りです。よそのグループもさほどあげている様子はありません。
 「小鳥川もどうかなってまったナァー。」「まあ、こんな年もあるか。」・・・

 それにしても、夜中からすごい人出でした。あっちで焚き火、こっちで焚き火、ここでも焚き火で、どちらさんもお疲れ様でした。

 只今平成20年元旦午後11時20分、今年は一丁、雪ン中に出掛けてみようか、出来ますでしょうか。
 因みに写真は若き日の、左Kaさんと右Yoさんです。肖像権は無視。

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