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  第16話

 19884   源流釣行と山菜キャンプ


                            平成20年 4月・記

只今、2008年4月17日木曜日、雨。どうしてこんな時にホームページをいじくる暇があるのでしょうか。先だっての4月1日から無職になったんだっけ。3月31日、目出度く定年を迎えたわけですが、自分が60歳だなんて信じられません。
 仕事をやめてからは、借りた畑地で“あかるい農作業”に精を出し大変忙しく、ホームページの更新が正月以来となってしまいました。農作業に竹工芸、パソコン遊びに、たまには釣りにも行かなくてはいけませんし。
 季節は4月、ちょうど20年前のイワナ釣りを紹介しましょう。この時40歳、若いです。
 年一度、恒例の源流釣行。いつものメンバー4名でイワナを肴に旨い酒を飲みましょう。 毎年ゴールデンウィークの頭で石徹白川(いとしろがわ)源流でイワナを狙います。岐阜県が福井県に接するあたり、北に白山を望み、九頭竜川に流れ込んでいるスケールの大きな河川です。この時期石徹白川は林道も雪で覆われており、車を降りて釣り場までは小一時間の雪中行軍になります。

 朝四時過ぎ起床、身支度を整え暗いなか源流を目指して歩き出します。母子石谷を過ぎ、やっと釣り始めとなる橋に辿り着きました。ここで右と左に谷が分かれますので、二人一組で釣り上ります。冬から目覚めたばかりのイワナが訳なく釣れてきます。魚体はまだまだサビが残りますが、いよいよ渓流シーズンの幕開けです。
 
根雪がブリッヂになっているところもあり、遡行には十分気をつけなくてはいけません。
 イワナ釣りの醍醐味は、釣り場までのアプローチであり、しんどい思いをして釣り場に辿り着く事自体がこの釣りの遊びです。 釣りの技はそれ程難しいものではありません。この時期イワナはまだ大岩の陰に身を潜めています。エサを目の前にぶら下げてやりさえすれば簡単に釣れてしまいます。ミミズを咥えてツンツン、ゆっくり送り込んでからヨイショっと、一丁あがり。

釣り終わって橋のところに11時集合、4人分の釣果は50匹以上ありました。今晩はこれを焚き火で焼いて旨い酒を飲むことにします。車までは一時間ほどの道のりです。雪が残る源流部と言っても、日が昇った日中の林道は気温も上がり、辿り着く頃には皆ヘトヘトになっています。

やっとこさ車に辿り着き、何はさておき「缶ビール」の旨いの旨くないの


 
午後石徹白川本流を下がって支流の智奈洞谷に入り込み、今晩はここでキャンプだ。道中採取してきたタラの芽、ウド、コゴミなどの山菜でテンプラなどしながら酒を酌み交わします。今度は日本酒の熱燗、旨いの旨く、、やめときましょう。
 イワナは串に刺して焚き火にかざしてあります。
「まー喰ってもエーかなー、」宴会を始めて30分、アルコールのほうはかなり回ってきています。「まんだ早やーて、火は通ったろうけど煙が浸みとらん、」「一匹だけ食べさせてちょう。」こんな調子で一人が食べかければ、こちらも食べずにはいられません。あわてなくてもいいのですが。

 2時間もした頃、本当のイワナの焼き枯らしができました。焚き火の煙に燻されて、あめ色に仕上がっています。
「旨ンまいなー、、、水気の抜け加減と言い、煙の回り具合と言い、色艶と言い、モチモチ加減と言い、いやーこんなの一流料亭でも食えんでー。」

空は満点の星、赤い焚き火の周りでいやはや“全員、昇天”… 極楽、極楽。



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