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   第27話


   1992年9月  利賀村百瀬川の48p大イワナ

                                  令和2年4月・記

 当時、よく富山県の利賀村まで釣行していました。名古屋から5時間、遠いです。
 利賀村の百瀬川へは初回釣行が1986年です。
イワナを求めて富山県まで、いやはや渓流の釣りも並大抵ではありませんです。通いだした頃はテンカラの毛バリにポンポン飛び出し、遠征するだけの価値がありました。Yoさんなど昼休みにチョイト一振りしたのが大当たりして【 この時、上流部で工事やっていたのかな、急に濁りが出てきたと思ったら、イワナが飛び出すようになって、毛ばりを振ったら1匹、毛ばりを振ったら2匹、毛ばりを振ったら、、、、釣れたとか!】 雨後の笹濁りと同様の爆釣でしょうね。この時間の釣果を合わせて釣行2日間でトータル48匹を仕留めたことがありました。面白くないなー? 私、恥を忍んで駆け付け、3匹ほどおこぼれ頂きましたけ。

  記録では百瀬川へは11回通っています。1992年のこの時が利賀村の釣り最後になりました。3年ほど前の台風で川がガタガタに荒れてしまい暫く遠ざかっていましたが、ボツボツどんなものかと禁漁(富山県は9月30日まで)前の最終回、百瀬川に釣行した時のお話です。。

 現地へは通いなれた岐阜県河合村・小鳥川の二ッ谷から峠越えして百瀬川に出ます。
 メンバーは4人、9月25日夜は車中泊、26日早朝の第1ラウンドはクジ引きで二人一組で場所割します。Yoさんと私の組で橋の上手を、KaとKiの二人が下手と決まりました。 

  釣り
始めて30分たってもアタリなし。やはり台風の後遺症か、それにこのところ利賀村も “村おこし” とやらでいろいろなレジャー施設が出来、あちらこちらで河川改修を行って、川は土砂で埋まり深みが無くなってきています。


  やっぱりダメだったかナー、・・・ところが、護岸にブロックが入った良い落ちこみのところにさしかかりました。いかにも岩魚が潜んでいそうなところだ。慎重にポイントへ毛バリを第1投来た!! いい型だ、ごぼう抜きで手元に飛んできました。よーし、第2投また来た!! これもいい型だ。 ひょっとすると3匹目も?…“来た来たーこれは重い、抜き上げたのは32pのイワナ  「おーい  ヨーさーん、皆ンなにコーヒー出さないかんがやー」 我々の仲間では尺のイワナ、アマゴなら28p、マスは32pを釣ったらメンバーにコーヒーを振舞うことになっているのです。】

  さて、48pの大イワナのお話です
 その後ぽつぽつと追加し、第1ラウンドも終わりに近い宿裏あたり、養魚池放水口の落ちこみがあります。こういう所はたいてい流れ出る飼料につられて魚が寄っているものです。ただ、少々水深が浅く、居りそうにも見えません。…… しまったー、根がかりか、浅いからナー。(この辺りではイクラの餌釣りをしていました。) 根がかりをはずそうと竿をシャクッテいたところ、ナ、ナント、川底が動き出したではありませんか。これはデカイ慎重に慎重に引き寄せ、やっとのことで岸に引きずり上げました。ヤッタネー!!  仕掛けは0、8〜0、6です。水深が浅かったのが幸いしたようです。多分、放流ものか養魚池からの脱走ものと思いますが、川になじんだイワナの色をしています。 我々あまりタモは持ち歩いていません。 ヨーさんは脇で恨めしそうに眺めていただけです。タモ持っていたらそれは助けてくれたでしょうがね。 メジャーで測ったら48pありました。

 魚籠に入る訳もなく、手ぬぐいを大イワナのエラに通して腰のベルトにぶら下げ歩いていたところ、下流組のKaカーさんに出会いました。一番気の合う人間です。 あちこち釣り歩いてもさほど釣果は上がっていないようです。
 「何ニイー Naーさん、そんなみっともないもんブラブラ下げて、何しとるのー、」 「いやー申し訳ない、この程度の粗末なものでいけませんねー!」 Kaーさんに見せつけるつもりではなかったのですが、私の3本目の足と見間違えたのでしょうか?
 いずれにしてもその後も含めて記録モノでした。尺上と48pで帰りの道中、皆にコーヒーと昼飯までおごらされ、高くつきましたです。
 帰ってからは大イワナを塩漬けにして暫く酒の摘みで楽しませてもらいました。