トップページへ戻る

 釣りよもやま話へ戻る



  
第4話  1977

   
 吉田川釣行とエビヅル虫

                 (H19年3月29日 記) 
 『冷え込みますねえー、この冬は数十年来の寒さとあって、アマゴ解禁のニュースもあまりぱっとしないようです。

 2月11日、今日は私にとって1977年の渓流解禁日、メンバーのKさんとMさんの3人でやって来ました。
  川原の雪はもうほとんど融けていましたが、冷え込みが厳しくサッパリだめ、私0匹、Kさん0匹、Mさんが・・貴重な1匹で18cm級、まあまあの型です。

 まあ初釣りはこんなところでしょうか、とりあえず下見と言うことにしておきましょう。


 帰り道、国道端のフェンスに捲いていたエビヅルの蔓を見つけました。エビズル虫いただきー。』

     渓流のエサも時代とともに変わってきました。

  渓流釣りをやる人間の多くがそうなのでしょうか、私だけなのでしょうか、趣を異にする・・・と言うより、異にしたいといった感覚があります。服装は地味に地味に。帽子はヨレヨレで、とか汚くて目立たないことを善しとします。何しろ渓流魚は神経質で敏感ですから、派手な服装はいけません。最近のアングラーはファッションがすごいですね。
 因みに我々はアングラーとは言いません、釣師あるいは釣り人です。

  その頃、渓流のエサはエビヅル虫が流行っていました。今でも不変のイクラ、川虫、ミミズは別として、初期のエサにエビヅル虫は保存もよく、また針持ちもいいので重宝がられたものです。但し高いエサでした。10センチくらいに切ったブドウの枝に越冬状態の幼虫が入っているのですが、これ1本が当時でも4、50円したと思います。堅い枝を割って幼虫を取り出すのに難儀しました。この難儀がまた渓流釣りなのだと変に納得していたのですが。

  いまではどこの釣りエサ屋にも“バイオちゃん”なるものが売られています。プラスチックの入れ物に段ボール紙の穴に巣食わせた養殖エサです。天然エビヅル虫は黄色っぽい体ですが、バイオちゃんはややネズミ色っぽく、おいしそうに見えません・・私は。1匹あたりも安くて針に付け易い反面、難儀しないところが何かもの足りなさを感じます。

  もう一つ“カブ玉”というエサもありました。カジカの卵を乾燥させたもので、大変高価なエサでしたが、使い方は水に戻してから数粒を真綿でくるんで針に付けるという、これまたたいそう難儀を伴いました。これを付けて水中に放り込めばアマゴの方から飛びついてくると言われましたが、腕が伴っていませんでしたのでヨー釣りませんでした。

  今、我家の庭でブドウを育てていますが、園芸には邪魔なブドウ虫(= エビヅル虫)が、薬剤散布してもどうしてもいくつかは枝に入り込みます。決定的な被害にはなりませんので放っておきますが、冬場の剪定時には20匹位は採集しています。1,000円頂きです。


                           トップページへ戻る

                  釣りよもやま話へ戻る