★ともさんご夫婦のシドニー・ケアンズ旅行レポート2004.9★


もみさん、みなさん、こんにちは。
 9月2日から6泊8日で初めてのオーストラリア旅行(シドニー〜ケアンズ)に行ってきました。
お馴染みのコースなので皆さんのレポートと重ならないスポットについて少し長くなりますがご報告
させていただきます。


シドニー編

・「キー・レストラン」

 どこかで本格的なモダン・オーストラリア料理を食べたいと思っていた。
しかし、雑誌で見る店はどこも敷居が高そうだったので実際に店に行ってみて入れそうな雰囲気なら
思い切ろうと考えていた。
 初日の昼食時にサーキュラーキーにいたこと、そしてガラス張りの建物がオープンな雰囲気だったので、
有力候補であった「キー・レストラン」に入店した。
外国船旅客ターミナル前のガラスの建物の3階にある。
「グッド・フード・ガイド」の2003年版でベストレストラン・オブ・ジ・イヤーに選ばれた名店らしい。
 客層は、エリートサラリーマン風か、お金持ちカップル風がほとんど。
ホテルチェックイン前のラフな格好の我々は若干(かなり?)浮いていたかもしれないが、店員さんは洗練
されていてスマートな対応をしてくれた。
 メニューを見るがモダン料理の特徴なのか、どの料理名も一体どういう食べ物かよく分からなく困ってしまった。
「さくさくした○○産ポーク、ほたて、アスパラガス、・・・・」というようにメインの簡単な料理法と食材が列挙して
ある料理名ばかり。
よく分からないので適当にタスマニア産のエビ料理と豚肉料理を注文した。
すると店員さんがそれだと少なすぎるがよいかというような事を言っている。
よくよく聞くとメニューのページの左側が前菜で右側がメインとのこと。
てっきり、メインの料理の選択であとは共通のコースにでもなっているのかと思ったが、そうではないらしい。
もう少し考えさせてほしい(汗)と一旦下がってもらうが、再度見てもよく分からない。
結局、適当に食材で選んで前菜とメインを注文した。
 まず、パンにつけるバターが出てくるが、濃厚なプリンのようなツヤのあるものではじめて見た。味もいい。
この後ものすごくおいしい料理が出てくる雰囲気が醸し出されてワクワクする(でも高そうだと少し心配)。
その結果は…本当においしかった。
どの料理も痺れるような繊細さがある。
フレンチを基本にしてアジアのテーストを取り入れているような料理だが、日本で食べる最もおいしいフレンチ、
イタリアンのレベルにあると思う。
小さな前菜の後に注文した2品が出てくるが大満足の昼食となった。
 残念なことに、我々が何を食べたのかうまく伝えられないので省略させてもらうがおいしかったということだけは
確かだ。
食前にシャンパン、ワインをグラスで飲み、2人で212A$だった。


・「ワーウィック競馬場」

 シドニー郊外にランドウィック競馬場があり、ロサンゼルスに続き競馬を楽しもうとスケジュールに入れた。
ホームページを見るとシーズン最後の日程。ぎりぎりセーフといったところ。
 当日は、セントラル駅の北側エディストリート沿いのバス停からバスが出ると書いてあったので、てっきり
専用の往復バスかと思っていたが、どうやらシドニー南方に向かう通常のバスに乗れということらしい。
シドニーのバスは次のバス停を放送で教えてくれないので、近づいてきたらバス停の名称を目で見つけて
呼び鈴を鳴らすしかない。
10〜15分乗り、競馬場らしき門を見た次のバス停でなんとか降りることができた。
 歩いて少し戻り、正門に到着するが、次のレースは10月○日と表示があり、なにかイヤーな感じがする。
第一、誰も人が入場していない。
門の先に係員が2人いて聞いてみると、芝の張替えか何かのために本日はクローズ。
他の競馬場で開催されているとのこと。
やってしまったぁとガックリするが、その競馬場に行きたければバスで送るという。
せっかくだから行こうということになり、バスに乗って出発。
我々2人だけのために大型バスを動かしてもらうのは悪い気もしたがそういうシステムなのだろう。
ランドウィックからの変更はいつ頃決まったのだろうか。

 そのワーウィック競馬場は、シドニーから南西方向、シドニー空港のずっと先、リバプールという街の手前にある。
40分もかかったので、ここまでして来ることもなかったかなあと少しウンザリしての入場となったのだが・・・
そこには想像もしなかった面白い英国風(?)の競馬世界があった。

 はじめは変わった格好をしている人達がいるなあと思って見ていると、タキシード風の紳士、ドレスにひらひらの
ついた帽子を被った淑女がいて、「ドレスコードありますよ」という看板のある入口から入場している。
その中は上流階級用のエリアで同じような格好をした人達が綺麗に並んで着席したり、シャンパンを飲んだり
している。
うわぁイギリス風の上流競馬だよと眺めてしまった。
その他、格好は普通なのだが、テーブルを囲んでシャンパンを冷やして楽しんでいるグループが沢山いる芝生地帯と
パブでビールを飲んでいる人達がいるスペースと様々。
上流階級、中流階級、庶民派といろんな楽しみ方があるようだ。

 もう一つこの競馬場で面白かったのは、胴元が沢山いることだ。
台の上に立ち上がっている人がずらっと並んでいるエリアを目にしたときは、予想屋が沢山いるなーと思ったのだが、
この人達は、予想屋ではなく胴元なのだ。
30人近くいるが、それぞれ小さな電光掲示板を持っていて、次のレースの配当を掲示している。
「WIN」(単勝)だけの胴元と「WIN+PLACE」(単勝と複勝)の胴元とがいる。
どういう仕組みなのかよく分からないが、それぞれの胴元のオッズは微妙に異なる。
人気上位4頭くらいはだいたい似通っているが、人気薄の馬は胴元によって50倍〜100倍と違っている。
 また、オッズは時間によって変動するが、馬券は購入した際のオッズが適用される。
我々のように穴狙いは、時間によってオッズが大きく異なるのでどのタイミングでどの胴元から買うかも重要な
選択肢となった。
 コース内の掲示板に公式(?)のオッズも表示されるので(胴元より低め)、公式の馬券もどこかで売られていたの
かもしれないが分からなかった。
 コースも英国、日本風の芝がメインで美しい。
客席も芝になっていて寝転がって観戦できる(紳士淑女の皆さんは綺麗に並んで着席している)。

 結果、3レースから7レースまでやって収支トントン。
5レースで一度当たり210A$、その他は全て外れという具合。
それでも一度当たると本当に気分がいいものだ。
勝つとその馬券を買った胴元のところに行けば配当金額をくれる。
バッグのような大きな財布からお金を貰うのは何か微笑ましいというか面白い(スターシティのスロットマシンの
競馬モノ画面にもこのカバンが出てくる)。
 17:00発の帰りのバスに乗ってランドウィックへ帰った。


・「オペラハウス」(フィガロの結婚)

 事前にオペラハウスのホームページからチケットを予約。
とりあえずこの劇場を体験できればどのオペラでもよかったが、日程調整の中でモーツァルトの「フィガロの結婚」が
観られるスケジュールになったので文句ない演目になった。
2階の後ろから3列目の席で93A$/人。
 会場はそれ程広くはないので舞台まで遠いという感じはない。
内装は思っていたものより地味。
開演予定時刻の19:30を2〜3分過ぎると暗くなり指揮者が出てくる。
早いスタートだがかなりの席が埋まっているのでここでは普通のことなのだろう。

 序曲がはじまる。
音は正確だが弦は低音が強く聞こえ、木管はパコパコ鳴る感じで全般的に魅力的な響きとまではいかない。
アマチュアよりは上手いレベルか。
シドニーのオーケストラはイギリスの系統だと思っていたので、手堅いロンドンのオーケストラくらいの技術はあるのか
と思っていたが…。
それでも音楽はモーツアルトなので聴いていて楽しい。

 舞台・美術・演出はオーソドックスなもの。
少し変わっていたのは伯爵で大柄なライオンヘアーの男が第一幕では上半身裸、ムッチリパンツにガウンを羽織ると
いう、まるでジョルジュ・ドンのようなナルシストの雰囲気で面白かった。
 歌い手もだいたい普通。強いてあげればケルビーノの演技が上手かった思う。
 全般的には、指揮者、オーケストラ、歌手、演出どれも普通だったが、それでも音楽がモーツアルトの傑作であるので
充分に楽しむことができた。
 全幕観る気力はなかったので、2幕が終わり休憩となったので、オペラハウスを後にした。 

 突然の雷雨となったので、タクシーでスターシティに向かった。
本当は、この日はオペラの後にシドニー市内でグレイハウンド(賭ける犬レース)が開催される日だったので行くつもり
だったのだが、昼間の競馬で満腹感があり、もういいやとキャンセルした。