由布院・福岡旅行記 2002.10             

準備編

1日目

2日目

3日目


◆2日目:10月5日(土)◆                                

<素晴らしい朝食>

8時過ぎに目が覚めた.テラスにネコが来ていた.
なんか,とても気分が良い.
朝食は9時スタートでお願いしていたので,部屋のお風呂に入り,まったりする.
私はそんなにお風呂好きではないが,素敵なお風呂があれば何度でも入ることが良く分かった.
昨日,無茶苦茶食べたのに,もうお腹が空いてグーグー鳴っている.
環境の良い所に来ると胃腸の調子も活発になるのであろうか?朝食が楽しみだ.

 

さて,朝食のメニューは以下の通り.

洋食:トマトのフレッシュジュース,卵料理(私はア・ラ・アンヘレス<スペインの卵料理>を選択),
人参のスープ,野菜サラダ,ヨーグルト,パンまたはトーストなど(私はフレンチトーストを選択),
コーヒーまたは紅茶

和食:トマトのフレッシュジュース,青菜のごま和え,しそがつお,ぜんまいの煮物,
ちりめん・わかめ・すり大根または鮭の塩焼き,くみあげ豆腐,卵料理(夫はだし巻きを選択),
田舎味噌汁,ご飯,香り物,コーヒーまたは紅茶

このように夕食同様豪華メニューなのである.
嬉しいことにお代りも自由.
夫は和食メニューにないヨーグルトを勧められており,普段食べないのに喜んで食べていた.
トマトジュースは朝一番に絞ったもので,わずかにすっぱいのがまた良い.
私の頼んだスペインの卵料理というのはトマトソースの上に目玉焼きをのせてオーブンで
焼いたもの.ソーセージも添えられていた.まさしく私が大好きな一品.
「おいしー.おいしー.」と言いながら食べていた.
夫のだし巻き卵もちょっと貰ったが,上品な味であった.
ここの宿の料理はすべて当たりである!
最後のコーヒーと紅茶はそれぞれポットで出してもらえる.なんかリッチな気分.

 

 

<部屋でうだうだする>

満足な朝食後,部屋に戻る.
宿の人が「どうぞごゆっくりおくつろぎ下さい.」と言う.
そうなのだ.この宿のチェックアウト時間は12時なのだ.
まだまだゆっくりすることができる.
再び部屋のお風呂に入り,うだうだした.日頃のお風呂嫌いが嘘の様である.
そして,湯上りにサンルームで昨日買ったPロールを食べる.
1日たったのにフワフワで美味しい!
私は安いロールケーキしか食べたことがないので余計に感動した.
あれだけ人が並ぶのも納得できるなあ...

 

12時前にチェックアウトする.
荷物を取りに来てもらうように電話した.
数分後,何の気なしに外をみると宿の人が入口で直立不動で立って待っていた.
普通,ホテルだとインターホンで呼ぶのであるが,ここはさりげなく声をかけずに待っているのだ.
こういうところがこの旅館流の気配りなのであろうか.
荷物はしばらく預けてもらうことにした.

 

 

<散策>

16時前の電車まで時間は十分にある.
お腹も一杯なので,お昼も要らない...ということで,この界隈を散策することにした.
土曜日ということもあり,宿を出ると非常に多くの人で賑わっていた.
これだけ人が多いとちょっと興ざめしてしまう...

まずは,一番の観光名所?である金鱗湖を目指した.
その手前に旅館「亀の井別荘」があるのであるが,良い感じ.
ここも宿泊してみたいものだ.
そして,目的の金鱗湖に到着.ガーン..単なる湖であった.
朝霧が発生している時でないと幻想的ではないようだ.
とにかくここもすごい人.
結局,湖をバックに1枚写真を撮って,すぐに逃げ帰ってしまった.

  
  思ったよりも普通の湖だった(!?)金鱗湖.

さて,メインがこのようにあっけなく終ってしまったので,これからどうしようと途方に暮れる.

「そうだ!山荘 無量塔(むらた)まで行ってお茶をしよう!」ということにした.
無量塔も憧れの宿の一つである.ここはちょっと離れたところにある.
確か,昨日のバーで隣のお客さんが由布院駅近くから歩けるか?と聞いていて,
坂道がきついけど歩けないことはない,という返事だった.
暴飲暴食で体重も重くなったので,運動がてら歩いて行ってみることにした.

どんどんさびれた山道に入っていく.
今日は10月というのに最高気温が27℃まで上がるそうで,歩いているうちに汗が出てきた.
まだか..と思っているうちに蕎麦屋やおしゃれなお店が並ぶようになり,
ようやく無量塔に到着した.
入口には食事処で順番待ちをしている人がいた(ここは人気があるらしく,
予約でいっぱいだそうだ).
フロントの人に「Tan
s barに行きたいのですが...」というと,
空席の確認をしてからお店へと案内してくれた.
このTan
s barはガイドブックに「由布院に訪れたからには,この空間を味わうために,
旅館からタクシーを飛ばしてでも行って体験して欲しい.」と書かれていたが,
まさしくその通りだと思う.
私たちの行ったお昼はティータイムで夜はバータイムになる.
北陸の古民家を移築したという館内は天井が非常に高くて豪壮な造りである.
とても大きなスピーカーがあり,そこからクラシックが流れて優雅な気分.
私達の席はそのスピーカーに向かいあうような形であった.
ゴージャスなソファに座り,さっき汗をかきかき坂道を登ってきたのが嘘の様な
ゆったりとした雰囲気である.
私達はチョコレート&アイスコーヒーセットを頼んだ.
チョコレートは手作りで色々な種類のトリュフなどが盛り合わせてあり,疲れた体に丁度良かった.
将来,これも販売されるらしく,Pロールのような人気商品になるんだろうな...
また,アイスコーヒーが香り高くて美味しかった.
喉が乾いて一気飲みしたかったのであるが,せっかくなので,我慢して少しずつ味わった.

 

ここで十分に休憩して,帰路についた.帰りは下り坂なので,大変楽である.

湯の坪街道に再び戻った私達はいろいろなお土産屋さんを覗いた.
それにしてもどのお店も観光客で一杯である.かなり疲れてしまった....

そこで,再び休憩ということで,今度は玉の湯の中にある「ティールームNicol」へ行く.
夜は昨日行った「Nicols Bar」へ変わるのだ.
私ははちみつ梅ジュース,夫はゆずスカッシュを頼む.
ちょうど,小道に面したところに座席があるので玉の湯を行き交う人を眺めることができて面白い.
でも,由布院の街は人が多くて疲れるので,宿の中でまったり過ごすのが
良いことがよくわかった.
そろそろ電車の時間なので,駅へ向かうことにした.

 

 

<「ゆふいんの森」で博多へ>

玉の湯のフロントへ荷物を取りに行くと,駅まで車で送ってくれるとのこと.
普段安い宿にしか泊まらない私達はこんなサービスがあるとは思わなかったので,
てくてく駅まで歩いていこうと思っていたのである.
おかげで重い荷物を持たずに済んだ.
そのため,駅には早く到着したのであるが,駅の待合室は「ゆふいんの森」を
待つ人でいっぱいであった.

この駅は改札を廃止したそうで,改札がないのだ.
電車が到着する前にホームの入り口付近に駅員さんがいてスタンプを押してもらう.
ホームは小さいのに乗客は多いので大変であった.
ようやく電車が到着.グリーンのおしゃれなデザインの電車である.

  
  グリーンの車体の「ゆふいんの森」(ちょっとわかりづらいが...).

車内もレトロな雰囲気でまとめられており,素敵だ.
ひざ掛けもグリーンのタータンチェックであるし,車内にギャラリーまで設けられている.
おまけに車内放送で景色の説明までしてくれる.
もの珍しさも手伝って博多までの2時間余りはあっという間であった.

 

 

<ホテルチェックイン>

今晩宿泊するホテルオークラ福岡は博多から地下鉄で2区の中洲川端駅にある.
駅からは博多リバレインの中を通って行けば良いので外に出ることはない.
ホテルは13階建てのきれいな建物である.
私達は12階の部屋に案内された.
方向が悪いのか,期待していた夜景は今一つであった.
室内はそれほど広くないが,バスタブが引き戸式になっているので,使いやすかった.
アメニティも豊富であった.

さて,大変お腹がすいたのであるが,この辺りのお店が全然わからないので,
コンシェルジュに相談することにした.
「イタリアンが食べたいのですが...」と相談すると分厚いグルメブックを取り出してくれた.
「この辺りであれば...」と何軒かお店をピックアップしてくれた.
せっかくなので,ある程度高級なところで食べることにし,
19時からお店を予約してもらうことにした.
地下鉄で1区隣の駅で今は18時30分なので,時間的に十分余裕がある.

 

 

<夕食>

時間もあるし,お店まで歩こうということになった.
結局,30分くらいかかり,お店に到着したのは19時ちょうどであった.
今日はさんざん歩いたなー.
お店は「コロッセオ」(福岡市中央区大名1-12-66 プールミリュビル6階).
店内はほぼ満員であった.予約しておいてよかった...
コース料理もあるのだが,コース料理にするかアラカルトにするか非常に悩んだ末,
アラカルトで注文することにした.
量はそれほど多くはないというので,魚のカルパッチョ,生ハムといちじく,
魚介類のパスタ,魚のグリルをお願いした.
今日は魚が食べたい気分だったので,生ハム以外はすべて魚!
もちろんボトルワインも頼んだ.
料理はどれもあっさりして美味しかった.
まだ余力があったので,デザートも頼む.
好みに合わせて盛り付けてくれるので便利だ.
夫はいつもの通りグラッパも飲み,上機嫌であった.
オークラのコンシェルジュ経由で頼んだためか,マネージャーさんが応対して下さった.
とても親切な方で,明日のランチに最適なレストランも紹介していただいた.
結局,いろいろと頼んでしまったので,料金は3万円弱になってしまった...

 

お腹がいっぱいになったので,ホテルまで歩いて帰る.
ちょうど「中洲まつり」が開催されており,ホテル付近は盛り上がっていた.

ホテルに到着して,まだ飲み足らないということで,
オークラ内のバー「コンチネンタル・バー」へ.
夫は最近マイブームのシングルモルトを飲んで喜ぶ.私はカクテル.
今日はよく歩いたこともあり,部屋に戻るとすぐに寝てしまった.