大名街道その2(土岐市駄知町〜瑞浪市桜堂薬師)

「大名街道その1」に引き続き、今回は八王子神社を出発点として同街道を北上。
前回と異なり、今回は「難所」はなかったが、Bの地点〜Fの地点間の通行ができなかったので若干遠回りとなった。
桜堂薬師は、下街道を歩いた時に立ち寄って以来、今回は1年半ぶりの参詣という訳だ。汗を拭きながら亀池をながめながらひと休み。
なお、地図上に紫線で表示したコースは目的の街道ではないが、帰り道として歩いたので、参考までに掲載した。
また、実際は2回に分けて歩いたが、便宜上1枚の地図にまとめた。

コース:P 駐車地点→0.7km→@の地点(地下道)→0.6km→Aの地点→0.3km→Bの地点→
     2.6km→Cの地点(八幡神社)→0.4km→Dの地点(旭王寺)→0.3km→Eの地点→
     1.1km→Fの地点(ゲート) →1.1km→Eの地点→0.9km→Gの地点(弘法堂)→0.1km
     →Hの地点(不動明王)→0.9km→Iの地点(込土山観音堂)→0.8kmJの地点(道標)
     →0.7km→Kの地点(馬頭観音)→0.3km→Lの地点→1.8km→Mの地点(桜堂薬師)

  【参考】 紫線コース・・・全長2.8km
     Eの地点→2.8km(上山田神明社立ち寄り)→@地点(地下道)

日付:平成22年5月9日(日)、15日(土)
天候:晴れ
所要時間:約3時間10分(赤コースのみで、休憩を含まない。)
歩行距離:12.6km(紫線コースの2.8kmを含まない)

    コース地図を開く  ここをはじめてクリックするとプラグインのインストール画面が
            (初期値は1/9000)       表示されるので、「はい」をクリックする。不具合が発生した
                                 場合はこちらの「8」参照

                                 なお、念のため他のウィンドウをすべ閉じておくこと。


  (移動軌跡データファイルのみの呼び出し方法および地図の利用上の留意点)
 
1.この上にカーソルを当て、右クリックで「対象をファイルに保存」を選択し、デスクトップに「移動の軌跡
  データ」を保存します。ここでは、そのファイルは開かないでください。

2.国土地理院の電子国土ポータルへジャンプする。
3.国土地理院のプラグインのインストール画面が表示されたら、「はい」を選択する。
4.小さな日本地図が表示されるので、「ファイルを開く」(ボタンは画面右側の作図パネルの下部に隠れている)で、
  先ほどデスクトップに保存したファイルを指定して、それを開くと、地図の上に「移動の軌跡」が合成される。
5.この状態では、まだ地図の縮尺が小さいので、縮尺スケールが600mほどまで拡大して利用します。地図の表示
  窓が小さいので見にくいが、印刷結果はとても鮮明です。不要になったら、デスクトップのファイルは削除してくださ
  い。
  地図の呼び出し方について、詳しくはこちら

6.留意点
 (1)地図上の赤線はGPSよる移動の軌跡を、手書きで地図に転記したもので、実際の軌跡データとは若干の誤差が
   ある。
 (2)上記地図の経緯度線は「世界測地系」(GPSではWGS 84)に従い、目安として手書きで表示したものであり、各地
   点の表示は「秒」までに止めた。青線の間隔は10秒(横は約250m、縦は約300m)ごとである。
 (3)高度表示については、約5m〜10mほどの計測誤差がある(ほとんど低めに表示されてい る)。
 (4)地図と緯度経度の関連付けをより明確に知るにはカシミール3Dのホームページのフリーソフトを利用されたい。

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(各地点の説明)

   P 八王子神社【北緯35度19分59秒 東経137度14分06秒】。神社の駐車場に車を置く。
   @地下道【北緯35度20分10秒 東経137度14分21秒】。
   Aの地点【北緯35度20分25秒 東経137度14分28秒】。住宅団地からそれて細い舗装道路
     の坂を上る。
   Bの地点【北緯35度20分36秒 東経137度14分27秒】。この付近からFの地点に向かう分
     かれ道を発見できなかったので、そのまま道なりに進み気がついたら旧街道からはずれ、
     東洞林道を歩いていた。
   C八幡神社【北緯35度21分10秒 東経137度14分47秒】。正面横には木製の鳥居がある。
     隣には文化元年の秋葉辻灯籠がある。正面の階段を登ると途中に山神碑が多数並んで
     いた。
   D旭王寺【北緯35度21分09秒 東経137度14分58秒】。寺の西側を南北に走る道が旧街道
     である。人形供養のお寺として知られている。
     この寺は挙母藩主内藤氏がこの街道を通行する際の昼休所になっていた。
     享保4年(1719)・宝暦13年(1763)の阿弥陀石像、享保8年の観音像、元文2年(1737)
     の西国霊場順拝碑や延享2年(1745)の聖観音らの古い石仏石碑をはじめ、宝暦元年
     (1751)の刻経塔・国東塔や聖号碑などがある。
   Eの地点【北緯35度21分02秒 東経137度14分53秒】。Bの地点付近からの分かれ道が発
     見できなかったので、旧街道を反対方向からFの地点に向かった。途中はそれとなく旧街
     道を感じさせてくれる道だった。しかし、突然ゲートにぶつかった。
   Fゲート【北緯35度20分36秒 東経137度14分27秒】。その奥には爆弾でも保管されている
     ような厳重なゲートで、警察署長名で注意書があり、横から入り込む隙間さえなかった。
     住宅地図で見るとめがね橋のような表示があるので、その中に危険物でも保管されてい
     るのか。仕方がないので諦めて引き返した。
   G弘法堂【北緯35度21分23秒 東経137度15分08秒】。この芝添辻のお堂に弘法大師像が
     安置されている。文政元年(1818)の文字が見える。道標を兼ねており、「右ハたかやま
     みたけ 左ハかきのかさはら道」とある。
     狭い敷地内には津島神社も祀られていた。
   H不動明王【北緯35度21分22秒 東経137度15分11秒】。入ヶ洞池の堰堤に登ったところに
     小さな不動明王が祀ってある。近くから移設されたものと思われる。参考資料によると道標
     を兼ねているらしいが、文字はまったく読めない。
   I込土山観音堂【北緯35度21分38秒 東経137度15分23秒】。現在は上平集会場になってお
     り、裏側に石仏群がある。上平町の小御堂と呼ばれ、元禄2年の地蔵尊や同13年のキリ
     シタン灯籠、享保7年(1722)の聖号碑などの古い石仏碑をはじめ寛政6年(1794)、文
     化9年の如意輪観音、代々の住職の墓?だろうか無法縫塔がいくつもあった。
     道を挟んだ向側の一段低いところに馬頭観音碑があったが、設置年号は風化して読めな
     かった(享保?)。
     急な坂を下りしばらく進むと旧街道らしい家並みが現れ、若葉醸造、中島醸造という造り酒
     屋が並んでいた。
   J道標【北緯35度21分54秒 東経137度15分40秒】。曲がり角にある民家の庭かと思われる
     場所に、下から2割ほどもアスファルトに埋まった状態の小さな道標があった。元号はすり
     減っていたので、片づけをしていたその民家の奥さんに訪ねたが、わからないとの返事。
     「右 岩村明智  左 中津大井」との文字ははっきり読むことができた。
     高校の前を通り、益見橋を渡り、コンビニの裏手を這う山裾の細い道を見付けた。かつて
     は簡易舗装があり自転車でも通れる道だっただろうが、今はうっかりすると見落とすような
     草の道だ。
   K馬頭観音【北緯35度21分55秒 東経137度15分54秒】。ほとんどはがれた簡易舗装の道を
     進むと左側にポツンと馬頭観音があった。
   Lの地点【北緯35度22分04秒 東経137度15分52秒】。山沿いの細い道は状況によっては、
     この地点にたどり着けないかもしれないので、馬頭観音を確認したら途中で早めの国道
     19号線へ降りた方がよい。
     さらに、この地点からMの地点に向かって200mほど行くと右側に禅体寺がある。この寺に
     は天明6年(1786)の三十三所観音、元禄2年(1689)の庚申碑などがある。また北隣の
     市原白山神社前には寛政11年(1799)の秋葉辻灯籠がある。
   M桜堂薬師(法明寺)【北緯35度22分51秒 東経137度16分17秒】。元慶3年(879)の開山
     上人石塔や70基を越す五輪塔、宝筐塔が並び、鎌倉時代作とされる舞楽三面や慶長の
     絵馬五面、宝暦以下の奉納句額が保存されている。
     石造物も応永9年(1402)の題目塔をはじめ、江戸初期の寛文7年(1667)の名号碑、同
     11年の千日念仏塔、国東塔(中に薬師像安置)、境内灯籠などが建っている。
     桜堂薬師の隣にある土岐児童センター横の細い山道を登ると、三諦上人供養塔、中円坊
     跡、杉本坊跡の標柱があった。さらに山道を登ったが、なにも発見できずに、瑞浪高原ゴ
     ルフ場方面へ通じる舗装道路に出た。
      
  (紫線の地点説明)
   Eの地点【北緯35度21分02秒 東経137度14分53秒】。帰りは上山田神明神社に立ち寄り、
     県道386号を@の地点まで歩いた。

    【参考資料:鶴里町誌第三巻<通史編上>(鶴里町誌編纂委員会編集)、ふるさとの古道と歌
     碑(瑞浪市郷土史研究会)】

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