大名街道その3(瑞浪市桜堂薬師〜豊拓神社)

今年の夏は異常に暑く、大名街道は6月に歩いて以来、しばらく中断していたが、このところいくらか涼しくなったので続きを歩くことにした。
今回の区間は旧街道らしい部分はあまり見あたらず、山の中にも分け入ってみたがその痕跡は発見できず、深入りせず早々に断念jした。
下街道と一部重複する箇所があり、当時歩いたときのことを思い出しながら歩いた。
なお、地図上に紫線で表示したコースは目的の街道ではないが、帰り道、回り道として歩いたので、参考までに掲載した。
中でも、Gの地点から澄み切った佐々良木川沿いに遡る道路(東へ向かう)は車は少なく、ゆるやかな上り坂のため、自転車を楽しむ人を何人も見かけた。
また、このコースは3回に分けて歩いたが、便宜上1枚の地図にまとめた。

コース:P 駐車地点→0.9km→@の地点(根竹の弘法堂)→1.1km→Aの地点(下沢弘法堂)
     →1.4km→Bの地点(二体の馬頭観音)→1.1km→Cの地点(道標)→0.5km→Dの
     地点(中切辻道標)→0.7km→Eの地点(釜戸地名発祥地)→1.4km→Fの地点(御
     嶽教釜戸日之出大教会)→0.4km→Gの地点→1.6km→平山口バス停→2.7km→H
     の地点(豊拓神社)

  【参考】 紫線コース・・・全長9.8km
     Aの地点(下沢弘法堂)→1.7km→Jの地点(春光院)→0.7km→Kの地点(諏訪神社)
     →2.2km→Gの地点→4.5km→Lの地点(論栃梵字碑)→0.7km→Mの地点(市界)

日付:平成22年6月5日(土)、9月20日(月)ほか
天候:いずれも晴れ
所要時間:約3時間15分(赤コースのみ、休憩を含まない。)
歩行距離:11.8km(紫線を含まない)

    コース地図を開く  ここをはじめてクリックするとプラグインのインストール画面が
            (初期値は1/10000)      表示されるので、「はい」をクリックする。不具合が発生した
                                 場合はこちらの「8」参照

                                 なお、念のため他のウィンドウをすべ閉じておくこと。


  (移動軌跡データファイルのみの呼び出し方法および地図の利用上の留意点)
 
1.この上にカーソルを当て、右クリックで「対象をファイルに保存」を選択し、デスクトップに「移動の軌跡
  データ」を保存します。ここでは、そのファイルは開かないでください。

2.国土地理院の電子国土ポータルへジャンプする。
3.国土地理院のプラグインのインストール画面が表示されたら、「はい」を選択する。
4.小さな日本地図が表示されるので、「ファイルを開く」(ボタンは画面右側の作図パネルの下部に隠れている)で、
  先ほどデスクトップに保存したファイルを指定して、それを開くと、地図の上に「移動の軌跡」が合成される。
5.この状態では、まだ地図の縮尺が小さいので、縮尺スケールが600mほどまで拡大して利用します。地図の表示
  窓が小さいので見にくいが、印刷結果はとても鮮明です。不要になったら、デスクトップのファイルは削除してくださ
  い。
  地図の呼び出し方について、詳しくはこちら

6.留意点
 (1)地図上の赤線はGPSよる移動の軌跡を、手書きで地図に転記したもので、実際の軌跡データとは若干の誤差が
   ある。
 (2)上記地図の経緯度線は「世界測地系」(GPSではWGS 84)に従い、目安として手書きで表示したものであり、各地
   点の表示は「秒」までに止めた。青線の間隔は10秒(横は約250m、縦は約300m)ごとである。
 (3)高度表示については、約5m〜10mほどの計測誤差がある(ほとんど低めに表示されてい る)。
 (4)地図と緯度経度の関連付けをより明確に知るにはカシミール3Dのホームページのフリーソフトを利用されたい。

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(各地点の説明)

   P  駐車地点【北緯35度22分50秒 東経137度16分16秒】。桜堂薬師(法明寺)境内の公民館
     の駐車場を利用させてもらった。
   @根竹の弘法堂【北緯35度23分05秒 東経137度16分27秒】。弘法堂の前にはたくさんの石
     仏が集められ、まとめて祀られている。
   A下沢弘法堂【北緯35度23分23秒 東経137度16分49秒】。案内板に従って左折し坂道を登
     る。上り詰めたところに集会所風の真新しい弘法堂があった。境内には15体の石仏が並
     んでいる。中央に双体道祖神(さえの神)がある。美濃国でも数体しかなく、作成された時
     代は不明だが、夫婦・家族円満を祈願して建てられたものだろう。
   B二体の馬頭観音【北緯35度23分56秒 東経137度16分48秒】。かなり大きめの馬頭観音が
     二体、私の頭の高さより少し高い位置に祀られている。この場所は旧釜戸村と神箆(こう
     の)村の村界であり、境界杭の役目を果たしていた。
     ここから少しばかり先へ(白狐温泉方向)進むと、右側の薮の中に芭蕉の句碑「いざさらば
     雪見にころぶところまで」、またその奥の山肌に六十六部日本廻国碑が建っている。
     ここから少し戻った地点に名滝稲荷神社がある。ここにはお馴染みの赤い鳥居はないが、
     社殿の向かい側に間口19.8m、奥行き13.2mという大きな籠所(こもりしょ のちに舞
     台として使用)がある。梁や桁は一抱えもある材木を使用している。
     また、神社の入口付近にある大きな石の台は、以前土岐川に架けられていた木造橋の橋
     脚台を保存のためここへ移動したものである。
   C中切辻道標【北緯35度24分01秒 東経137度17分27秒】。釜戸橋を渡ると東詰に、大小2
     基の道標が建っている。「左 伊勢道」寛政十年(1798)戊 「右中街道中仙道御嶽之道」
     明治十五年六月建立、とある。
   D釜戸地名発祥地【北緯35度24分10秒 東経137度17分39秒】。「平安時代(1200年頃)に
     この洞の巨岩がご飯を炊く竈(かまど)に似ていることから『かまど』と呼ばれるようになっ
     た」との説明板あり。江戸時代には、ここに阿弥陀堂が建立されていた。
     また、中央線が開通した当時(明治35年)はこのすぐ前付近(土岐川の右岸)を走っていた
        ようだが、昭和42年に現在のように川の南側に線路の付け替えが行われた。
     さらに先へ進み、龍吟山天猷寺(てんにゅうじ)に寄った。ここでの見どころは「ハナの木山
     門」と馬場氏累代の「巨石墓」だろう。
   E岩村道道標【北緯35度24分23秒 東経137度17分56秒】。制作年不祥。
   F御嶽教釜戸日之出大教会【北緯35度24分23秒 東経137度18分28秒】。山の上にあり、
     りっぱな建物だ。境内には信者から寄進された各種石像などが祀られている。
    Gの地点【北緯35度24分16秒 東経137度18分34秒】。旧街道はこの付近から山へ入って
     いるようだが、それらしい痕跡は発見できなかった。
   H豊拓神社【北緯35度24分39秒 東経137度19分50秒】。小さな神社で、瑞浪鶏業の向側。
     鳥居の横に近くから移動したと思われる道標が立っている。「右 おきのしま大くて道 左
     かまどなごや道」とある。

【参考】・・・帰り道等で利用した紫線コース
   J春光院【北緯35度23分53秒 東経137度17分09秒】。瑞浪市指定有形文化財「慶応の句
      額」が多数あるそうだが、改築中につき山門脇の馬頭観音などの石仏の写真を撮ったの
     み。
   K諏訪神社【北緯35度23分53秒 東経137度17分32秒】。うっそうとした小さな神社。宝暦
     11年(1761)の灯籠が隅っこにぽつんと立っていた。
     神社東側小川を挟んだ山裾に洞穴がちらっと見えた。近づいてみると入口は閉鎖してあ
     る。列車のトンネルにしては小さく、防空壕跡でもなさそうだし・・・。
     この神社の前付近は、中央線を走る列車の撮影ポイントとしてはなかなかの場所である。
   L論栃梵字碑【北緯35度24分04秒 東経137度20分15秒】岩滝山観音堂の正面に梵字を
     刻んだ岩が二つ並んでいた。詳細は瑞浪市のホームぺージ参照。.
    
M市界【北緯35度23分57秒 東経137度20分21秒】。瑞浪市と恵那市の界で、恵那市に入
     ったとたん、さらに道が狭くなったように感じた。

    【参考資料:鶴里町誌第三巻<通史編上>(鶴里町誌編纂委員会編集)】

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