材料の調達(竹の切出し

材料の竹はもちろん竹屋さんで買えばいいのでしょうが、自分で切り出してくるのも楽しい遊びの一つと思います。ついでに地表に這い出した根っこなども一緒に採取してくれば、後日いろいろな所に使えて重宝します。


 以前、渓流釣りが禁漁期に入ると所在無く、自称渓流プロとしては恥ずかしいのですが足助方面の有料マス釣り場によく通ったものです。帰り道すがら、川っ縁にひとり生えしている?竹を切ってきては竹細工の材料にしてきました。その当時は、河川敷に生えている竹なら持ち主はいないから大丈夫と思っていましたが、どうもそうとばかりとは言い切れないようです。ちゃんと権利があったりする場所もあるようで、竹採りが竹盗りになってもいけませんので、最近は竹薮を持っている知り合いのところで切り出したりしています。ただし、まともに管理していない竹林ですのであまり良材とは言えませんが。

  竹の切出しの時期は11月〜1月の生育が止まっている時が切り時と言われています。春先になると水揚げが激しくなって良くありません。また、この時期は糖分も少ないようです。糖分が高いとカビたり虫に入られ易くなるようです。今までにも、放置した竹をいざ使おうとして割ってみたら、身の部分をしっかり食い荒らされていたと言う事がしばしばです。中からは2、5センチ程の白い幼虫がゴロゴロ出てきます。このようにしないためには、油抜きをしてから天日干しをして乾燥させた後、家の中に保管したほうがいいようです。光沢が出て色は象牙色になり、えもいわれぬ美しさがあります。

  竹にも個性があって、曲がりのひどいもの、節が高いもの色々ですが、素直なヒゴを作るためにはなるべく真っ直ぐで、節は低く、節間の長い竹が良材となります。ただ、使い途によっては曲がりやら節を生かした作品も趣がありますが。

  切ったばかりはかなり水分を含んだ青竹ですが、陰干ししてある程度水分を抜いてから油抜きをし、天日に晒します。完全に乾燥させて材料とします。この状態でかなりの長期間保存できると思います。
 花籠のヒゴにする場合、大方、中央一節の2スパン、7〜80センチで間にあいます。縁まきなどに長いヒゴも必要になりますので、適宜切り分けて保存すると扱いやすいでしょう。
 
        

 余談ですが、只今2014年8月です。
 何かの本で見聞きしたのですが、8月に入ったら竹を採って材料にすることができるとか。以前には8月の竹取も2、3度はやっています。 青竹(日用品のザルなどの材料調達)を切りに竹藪に入りました。一本竹を元から切って、さて、どのあたりに引っ張り出そうかとガサガサやっていたところ、太ももの裏にかなりの痛みが走りました。 マムシじゃないよなー、茨の棘かな? ギャ、右の太腿もイッテー、、振り返ったら何やら飛び回っています。これはいかん、スズメバチだ。
 60有余年生きてきて、初めてスズメバチにやられました。 一週間痛みと腫れに戦いました。

        


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