| ◆2日目(その3)◆
 
 ●<初めてのメトロで大失敗>
 
 今日はずっと徒歩で観光していたが,さすがに歩き疲れたので,メトロで移動することにした.
 南駅(Gare du Midi)へ向かう途中でカバンの中がベタベタしていることに気が付く.
 中を見てみると何と先程買ったチェリーチョコレートが潰れてしまって中身が出てしまったようである.
 チョコレートは大切に扱わなければ...
 
 南駅に到着してブリュッセル市内のメトロ,トラム,プレメトロ,バスが利用できる1日乗車券3.8ユーロを購入.
 最新のガイドブックには1日乗車券が最長と書かれていたが,最近,3日券などもできたようで,駅の掲示板を見て後で気が付いた(涙).
 メトロに乗るがボーっとして方向を確認していなかったので,間違った方向に乗ってしまった.
 最初の停車駅で夫から「どこで降りるの?」と聞かれ,私は呑気に「3つ目の駅.ここは1つ目よねー」と話していたが,メトロを降りた乗客が外から「降りろ!」というような合図をする.
 しまった!逆方向に乗ってしまった!
 降りなければ...とメトロを降りようとした時に扉が閉まってしまった.
 外からも開けてくれようとした人がいたがダメであった.
 しばらくメトロは走り,車庫に入ってしまったようだ.
 このメトロは隣の車両へも移動することができず,完全に閉じ込められた状態である.
 「あー,しばらく待つしかないねー.」と言っていた時に点検のため車外にいた車掌さんが私達の姿を見かけ,「大丈夫だからそのまま座っていて」というようなゼスチャーをしていたので,ホッとした.
 数分後,メトロは逆方向に動き始めて,無事目的の駅のルイーズ駅に到着することができた.
 これからはちゃんと行き先を確認して乗らなければ...
 
 
 ●<オルタ美術館でアール・ヌーヴォーに触れる>
 
 ルイーズ駅から宿泊しているコンラッドを経由してオルタ美術館(Rue Americaine25)へ徒歩で行く.
 アール・ヌーヴォーの巨匠であるヴィクトル・オルタの個人邸宅兼仕事場だった建物が公開されている.
 これは世界遺産で分かりにくい場所にあるにもかかわらず多くの人がいた.
 開館時間は14時から17時30分ととても短いのである.
 外壁は修復中であった.
 入口で上着を預けてから入場.
 5ユーロ.
 曲線が主体のデザインの家であり,家具などもこだわりが見られた.
 15時30分過ぎ,ホテルに戻る.
 たくさん歩いたので,さすがに疲れて18時30分まで恒例の昼寝タイム.
 ちょっと寝すぎてしまったー.
 
 
 ●<アール・ヌーヴォーなビアカフェでの夕食>
 
 19時にメトロに乗ってグランプラスへ.
 コンラッドからだと1回乗り換えないといけないので,ちょっと面倒である.
 駅を出ると少しにわか雨が降っていた.
 グランプラスでは朝,設置していたステージでイベントが行われていた.
 19時30分頃,証券取引所近くのビアカフェ「ファルスタッフ」(Rue Henri Maus 17-25)へ.
 このビアカフェはアール・ヌーヴォー様式の店として超有名店である(今日の午後は「アール・ヌーヴォーに触れる旅!?」).
 また食事も美味しいと聞いていたので,一番行ってみたいビアカフェであった.
 向かって左側(グランプラス側)がより気軽なカフェ風の「ファルスタッフ・エクステンション」でこちらは店から人が溢れんばかりの大盛況であった.
 私達は夕食が食べたかったので,右側の方へ行く(ちなみに反対側の通りにはさらに高級な「ファルスタッフ・グルマン」があるらしい).
 テラス席もあるがアール・ヌーヴォー様式の店内が見たかったので中にした.
 店内は広いのにもかかわらず,とても混雑しており,何とか座る事が出来た.
 予約席もいくつかあった.
 噂通り,とても格調が高く,タイムスリップしたような気分.
 ビアカフェと言えども,お茶&デザートのみの女性客もいた.
 英語メニューがあり,ビールは最初にジュピレール(500ml)3.5ユーロ,ヒューガルデン(500ml)4.0ユーロを注文し,料理は夫が1/2ロブスターのワーテルゾーイ(クリーム煮)19.5ユーロ,私がハムとシコンのグラタン10.5ユーロ,フリッツ2ユーロを注文した.
 どれもベルギーの名物料理である.
 私達はベルギー初心者なので,まずは一通り食べてみて好きなものを旅行の後半でもう一度食べようと思っていた.
 ワーテルゾーイは鶏肉がよくあるが,ロブスターや魚なども用いたりするらしい.
 ベルギーのビールはその銘柄用のグラスで出されるが,ヒューガルデンの500mlのグラスはとてもごっつい感じで私が飲むのにはかなり恥ずかしかった.
 一回り小さいのはカッコ良いので,そちらを頼めば良かった.
 同じ500mlでもジュピレールの方はスマートである(客の大部分はこのタイプを頼んでいた).
 料理は夫曰く,ロブスターは普通だったらしい.
 グラタンの方はシコンが日本で食べるのに比べて巨大だったので驚いた.
 この巨大なハム包みが3つあり,迫力満点であったが,見た目ほどは量がない.
 シコンのほろ苦さが病みつきになる一品であった.
 お気軽にベルギー郷土料理とビールを楽しむのは良いお店かもしれない.
 
 
    
 ロブスターのワーテルゾーイ(左)とシコンのグラタン.
 巨大で向こうに見えるビールグラスが小さく見える(笑).
 
 
 食後に欧州最古のショッピングアーケードであるギャラリー・サンテュベールと名物レストラン街であるイロ・サクレ地区をふらふらする.
 狭い通りの両側にあらゆるレストランが軒を連ねている.
 通りを歩くと呼び込みの店員が世界各地の言語を駆使して(!?),客引きをしている.
 もちろん私達には片言の日本語で話しかけてくる.
 この中にも何軒が行きたいお店があったので,場所をチェックして21時過ぎにホテルに戻る.
 まだ明るい.
 夫はコーヒーを飲んで,私は入浴して睡眠.
 今日はとても歩いた1日であったのでかなり足が痛い.
 
 
 ★今日の歩数:約32,000歩.
 
 
 
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