大井道(恵那市山岡町〜大井宿)


大井道は中山道の大井宿と中馬街道の明智宿を結ぶ街道である。
前回は旧街道を探すため山中をうろつき廻ったが、今回は無理せず多少旧街道から外れたかもしれないが全線舗装道路を歩いた。見所は野井付近の山ふところに抱かれた里山風景と終点の大井宿だろう。
なお、移動軌跡のコース地図は、2回に分けて歩いた結果を1つにまとめたものである。

コース:P 駐車地点→1.0km→端田の馬頭観音観音(@の地点)→1.2km→福平の道祖
     神(Aの地点)→0.6km→石仏群(Bの地点)→0.8km→観音堂(Cの地点)→
     2.3km→薬師堂(Dの地点)→0.7km→だじゃの松(Eの地点)→1.3km→石仏群
     (Fの地点)→0.5km→道標(Gの地点)→0.3km→常久寺(Hの地点)→0.9km→
     旧三郷村役場跡(Iの地点)→1.6km→深瀬阿弥陀堂(Jの地点)→2.1km→展
     望所(Kの地点)→0.8km→威代寺(Lの地点)→0.4km→舟森山武並神社(M
     の地点)→0.8km→三弘法(Nの地点)→2.0km→西行梅露庵観音堂(Oの地
     点)→0.4km→西行梅露庵跡公園(Pの地点)→2.0km→妙浄寺(Qの地点)→
     0.5km→中野観音堂(Rの地点)→1.4km→大井宿本陣跡(Sの地点)
日付:平成21年6月7日(日)、15日(月)
天候:いずれも晴れ
所要時間:推定5時間30分(休憩時間を除く。)
歩行距離:21.6km

    コース地図を開く  ここをはじめてクリックするとプラグインのインストール画面が
            (初期値は1/10000)      表示されるので、「はい」をクリックする。不具合が発生した
                                 場合はこちらの「8」参照

                                 なお、念のため他のウィンドウをすべ閉じておくこと。


  (移動軌跡データファイルのみの呼び出し方法および地図の利用上の留意点)
 
1.この上にカーソルを当て、右クリックで「対象をファイルに保存」を選択し、デスクトップに「移動の軌跡
  データ」を保存します。ここでは、そのファイルは開かないでください。

2.国土地理院の電子国土ポータルへジャンプする。
3.国土地理院のプラグインのインストール画面が表示されたら、「はい」を選択する。
4.小さな日本地図が表示されるので、「ファイルを開く」(ボタンは画面右側の作図パネルの下部に隠れている)で、
  先ほどデスクトップに保存したファイルを指定して、それを開くと、地図の上に「移動の軌跡」が合成される。
5.この状態では、まだ地図の縮尺が小さいので、縮尺スケールが600mほどまで拡大して利用します。地図の表示
  窓が小さいので見にくいが、印刷結果はとても鮮明です。不要になったら、デスクトップのファイルは削除してくだ
  さい。
  地図の呼び出し方について、詳しくはこちら

6.留意点
 (1)地図上の赤線はGPSよる移動の軌跡を、手書きで地図に転記したもので、実際の軌跡データとは若干の誤差が
   ある。
 (2)地図上での経緯度線の表示は省略した。
 (3)地図と緯度経度の関連付けをより明確に知るにはカシミール3Dのホームページのフリーソフトを利用されたい。

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(各地点の説明)

       P 駐車地点【北緯35度22分34秒 東経137度23分16秒】。道路の拡幅工事の都合で作られた
     と思われるかなり広い待避スペースに駐車。
   @端田の馬頭観音【北緯35度22分56秒 東経137度23分31秒】。木の下に道標を兼ねた小さ
     な馬頭観音あり。「右あけち 左いわむら 文政八」と刻まれている。
     200mほど西へ進み、右側の山道を進むと夕立山へ通じている。
   A福平の道祖神【北緯35度23分03秒 東経137度22分55秒】。南に向かって左側の小高い場
     所に馬頭観音(寛政7年)、庚申碑、道祖神(「右あけち 左いわむら」)、観音像などの石仏
     あり。
   B石仏群【北緯35度23分14秒 東経137度22分41秒】。旧道上に、地蔵菩薩碑、百万遍供養
     塔など5基の石仏あり。
   C観音堂【北緯35度23分27秒 東経137度22分24秒】。集会所の後ろの階段を上ったところ
     に観音堂がある。旧道はこの付近を通っていた?
   D薬師堂【北緯35度23分20秒 東経137度21分39秒】。薬師堂の隣には多くの、傷んだ石仏
     が集められている。
     その他、ここには教職員の頌徳碑、戦没者の慰霊碑などがある。
     山の上にある白山神社の社殿は近年再建されたようだ。
   Eだじゃの松【北緯35度23分37秒 東経137度21分46秒】。「昔、この地に一本の老松があ
     り、東から来た人は『大きな松だ』といい、西から来た人は『大きな松じゃ』と言った」とい
     う。この言葉の境界線を後世に伝えるために、再び「だじゃの松」が植えられた(平成11
     年)。
   F石仏群【北緯35度24分03秒 東経137度21分20秒】。文政3年の常夜灯、文化14年の庚申
     碑、念仏供養碑などがある。
   G道標【北緯35度24分12秒 東経137度21分16秒】。昭和3年に建てられたもので「恵土街道 
     右 遠山を経て明智町、岩村町に通ず。右 大井駅武並駅に通ず。左 釜戸駅に通ず」とあ
     る。
     また、ここから北西に300mほどの三叉路にも文化7年の道標がある。「右ハあけち 左ハ
     いわむら」とある。
   H常久寺【北緯35度24分13秒 東経137度21分06秒】。碑文によれば「室町時代文亀元年
     (1501)京の修行僧月光禅師は全国行脚の途、この里に来り留錫。杉ヶ洞に草庵をむす
     び本如実性禅師(景川)を勧請開山として龍遊山常久禅寺と号して開創す。」
   I旧三郷村役場跡【北緯35度24分20秒 東経137度21分20秒】。門柱にかすかに「帝国在郷
     軍人会三郷村分会」と読めるプレートが埋め込まれていた。
     現在、この建物は使用されていない様子。
   J深瀬阿弥陀堂【北緯35度24分44秒 東経137度21分54秒】。小さいながら茅葺きのお堂
     で、歴史を感じさせる建物だ。天井絵が描かれているが、内容はわからず。
   K展望所【北緯35度25分02秒 東経137度22分41秒】。「アルプスとふるさとが見える散歩道」
     との看板があり、椅子も設置されていた。確かに眺めはよい。遠山に雪があれば一服の絵
     となるだろう。
   L威代寺【北緯35度25分09秒 東経137度22分55秒】。恵那三十三観音霊場の25番霊場。
     11世紀の作と推定されている木造十一面観音像が安置されている。
     丁度この付近で東海自然歩道と交差している。
   M舟森山武並神社【北緯35度25分18秒 東経137度22分57秒】。万治2年再建。例大祭(体
     育の日)には有形民族文化財「重箱獅子」の舞が奉納される。
   N三弘法【北緯35度25分28秒 東経137度23分09秒】。三弘法、妙見菩薩、二十二夜碑など
     の石仏が北山3号古墳の上に祀られている。古墳の真下の県道沿いに「三弘法」の灯籠
     があるが、その位置からは登ぼれない。20mほど大井宿方向へ進むと、山道があるので簡
     易舗装道路まで登り、左へ進むと参道へ出る。
   O西行梅露庵観音堂【北緯35度26分11秒 東経137度23分48秒】。お堂は今年、再建された
     もの。
     お堂の周囲には多くの石仏(一石三十三観音、庚申碑、妙見大菩薩など)が並んでいる。
     お堂の中をのぞくと、十王尊、観音菩薩、弘法大師、七福神などが祀られている。
   P西行梅露庵跡公園【北緯35度26分18秒 東経137度23分47秒】。恵那市には数多くの西行
     伝承があり、西行は恵那の地で入寂したと伝えられている。この梅露庵跡は、西行が恵那
     で結んだ三ヶ所の草庵の一つである。
     歌碑「駒形と山にみ雪の残らばや旅も永田の冬の名残に」の馬禿(馬の形に見える草木の
     繁っていない所)とは、どこを指すのだろう。向側の山並みをしげしげと眺めてみたが、確
     認できなかった。
   Q妙浄寺【北緯35度27分03秒 東経137度24分03秒】。境内の右隅には、馬頭観音、加藤清
     正像、鬼子母神、妙見菩薩などが祀られている。
   R中野観音堂【北緯35度27分10秒 東経137度24分12秒】。信者によりとてもよく管理、保存
     されている。江戸時代からこの場所にあることは古地図によって確認されているが詳細は
     不明。観音堂の本尊は阿弥陀如来で、他に弘法大師像、三十三観音像などが祀られてい
     る。
     また、お堂の前には寛政8年の秋葉灯籠がある。
   S大井宿本陣跡【北緯35度27分20秒 東経137度24分54秒】。中山道大井宿の本陣跡で、
     門と塀および門の半分を覆うような松の老木が残っているのみ。右側の坂道を登ると内城
     稲荷に通じている。
     なお、大井宿の拡大図はこちら
     
    【参考資料:「歴史の道 大井道・中馬街道」(岐阜県教育委員会)、「今昔中山道独案内」(今井
          金吾著)】

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